2019-05-05
通夜・葬儀の服装・喪服のマナー(男性編)|靴・スーツ・アクセサリー
この記事の目次
お葬式(葬儀)に参列する時の服装は、喪服です。
男性は喪服として黒いスーツを着ますが、喪服にはスーツの色以外にもさまざまなマナーがあります。
マナーを守らないと家族や親族、参列者に失礼な印象を与えかねません。
そもそも喪服には、亡くなった方の「死を悼む(いたむ)」「喪に服す」という意味があります。
お葬式に参列する時には、そういった気持ちがしっかりと伝わるように服装のマナーに注意したいです。
そこで、男性がお葬式に参加する時の喪服のマナーについて解説します。
男性がお葬式で着る喪服
男性がお葬式で着る喪服には、3つの種類があります
喪服は、お葬式に参列する時の自分の立場などにより変わってくるため、違いを知った上で種類を選ぶようにしましょう。
①正式礼装(せいしきれいそう)
正式礼装は喪主や親族(3親等まで)が着る喪服で、もっとも格式が高いとされています。
男性の正式礼装はモーニングコートになり、次のような装いです。
- 黒いジャケット
- 黒いベスト
- 黒いネクタイ(光沢のないもの)
- 白無地のシャツ
- 黒またはグレーで、縦縞模様(たてじまもよう)が入ったズボン
- 黒い靴下、黒い靴(光沢のないもの)
最近では、喪主や親族も正式礼装ではなく準礼装のブラックスーツを着て、お葬式に参列することが主流になっています。
ただしお葬式の服装は、住んでいる地域、親族の習慣などによって独自の習慣がある場合もあるので、迷った時にはお葬式に参列する年長者に相談してみると良いです。
②準礼装(じゅんれいそう)
正式礼装よりもひとつ格式の低い服装が準礼装です。
男性の準礼装はブラックスーツになります。
最近のお葬式(葬儀)では、家族や親族、一般参列者の立場を問わずにブラックスーツで参列する人がほとんどです。
喪服として着るブラックスーツは、黒いビジネススーツのことではありません。
黒いビジネススーツは、礼装のブラックスーツに比べると色が少しグレーかかっていることが特徴です。
一見すると色の違いはわかりにくいですが、お葬式の会場で他の参列者と並んでみると色の違いは簡単に見分けがついてしまうので、参列する際は礼装用のブラックスーツを着るようにしましょう。
ブラックスーツを着る時には、次の点に注意してください。
- ブラックスーツ(シングル、ダブルどちらでも良い)
- 白無地のシャツ
- 黒いネクタイ(光沢のないもの)
- 黒い靴下、黒い靴(光沢のないもの)
- ベストは基本的に着用しない
なお、ブラックスーツは、スーツの黒色が濃いほど格式が高いとされ値段も高くなる傾向です。
20代では2~3万円、30代以上では4~5万円程度のブラックスーツを選ぶと良いでしょう。
一度購入したブラックスーツは、約10年ほど使われることが一般的ですので、少し値段がはるようであっても年齢に見合ったものを選びたいです。
③略礼装(りゃくれいそう)または略喪服(りゃくもふく)
略礼装(略喪服)とは地味な平服を指します。
ひらたく言うと普段着ている洋服のことです。
お葬式の前に行われるお通夜に参列する場合には、略礼装である平服で参列することが良いとされています。
お葬式と違いお通夜は、急な知らせを聞いてかけつけることが一般的であるため、喪服を着ていると不幸を予期していたような印象になりかえって失礼にあたるからです。
男性の略礼装は、以下のようになります。
- 黒や濃紺などの地味な色のスーツ
- 黒いネクタイ
- 黒い靴下
- 黒い靴
いずれも光沢のないものを選びます。
仕事帰りなどにお通夜に参列する時には、略礼装を着るようにしましょう。
男性が喪服を着る時の注意点
喪服を着る時には、スーツや靴など以外にも注意点があります。
まずは、結婚指輪以外のアクセサリーやネクタイピンは外しましょう。
男性の場合、時計を身につけていることが多いですが金色や派手な色の時計は外します。
カバンやバッグを持っていく時には、黒色のものを選びます。
仕事でショルダーバッグやリュックを使っていることがあるかもしれませんが、参列をする時には、肩にかけず手持ちにするなどしてご遺族に失礼のないように配慮が必要です。
また、カバンやバッグ、ベルトなどの小物類は皮革製品を避けるのがマナーです。
これは皮革製品が殺生を連想させるものと考えられているため、避けられるのであれば身につけずに参列しましょう。
ハンカチは白色が基本です。
白色のハンカチがない場合でも、地味な色のものを選ぶようにして柄物や派手な色を避けるようにします。
仮通夜は平服、お通夜は喪服と平服を使い分ける
お葬式は、仮通夜、お通夜、お葬式(葬儀)の順番で行われます。
仮通夜とは、亡くなった当日に行われるお通夜のことで親族だけで行います。
お通夜は、基本的には亡くなった翌日の夜に行われる本通夜のことで、仕事の関係者、近所の人、友人、知人が訪れて亡くなった方とお別れをする儀式です。
仮通夜やお通夜に参列する時には、平服(略礼装:地味な服装)で参列するとされています。
これは、仮通夜やお通夜には、急な知らせを聞きつけて参列する場合がほとんどであるため、喪服で参列するのは不幸を予期していた印象を与え失礼にあたると考えられているからです。
ただし、お通夜に限っては、儀式までに時間がある場合もあるので、そういった場合は喪服でも平服でも構わないとされています。
最近では、お葬式には参列せずに、喪服を着てお通夜だけに参加する人も多いです。
お葬式にはマナーを守って参列する
お葬式の服装には注意点が多いですが、マナーを守って参列することが重要です。
亡くなられた方の死を悲しむとともに、ご遺族の気持ちに失礼のない服装を心がけたいです。
服装のマナーを確認して、参列するお葬式の状況に合わせた服装を着るようにしましょう。