2019-06-06
葬儀のお布施の相場は?
この記事の目次
仏式の葬儀の場合、葬儀場や自宅に僧侶を呼んで供養をお願いします。
故人の供養をお願いする際に僧侶にお布施を渡すことが慣例になっていますが、実際いくらお布施を渡すことが適切なのか悩む人も多いです。
故人をきちんと供養してもらっているのにお布施の金額が少な過ぎると僧侶に申し訳ないですし、かといってお布施の金額が多すぎると葬儀全体にかかる費用が増えてしまいます。
今回の記事ではお布施がどのようなものであるかということや、お布施の相場について詳しく解説していきます。
お布施の相場は約47万円!
結論から言うと、葬儀のお布施の相場は約47万円です。
この金額は2017年の日本消費者協会が葬儀についてアンケート調査した結果となっています。
ちなみにこの金額には読経料・戒名料・お車代・御膳料を含んだ金額なので、葬儀において僧侶に渡すお布施全体の金額と考えて良いでしょう。
お布施の相場は最も安い地方は九州地方で約29万円、最も高い地方は中部地方や東北地方で60万円台となっており、地方によって金額が大きく変わっていることが分かります。
地方の中でも住んでいる地域やお寺によってお布施の金額が異なってくるので、いくらお布施を渡せば良いか悩む場合は親戚や葬儀場のスタッフに聞いてみましょう。
そもそもお布施とはどのようなものなの?
そんなお布施ですが、そもそもどのような意味を持っているのか知っている人はあまり多くありません。
「布施(ほうせ)」というのは僧侶の修行のうちの1つとされており、お釈迦様の教えを説いたり他人のためにお経を読むなど、人に対して施しを与えるいった修行になります。
そのため葬儀におけるお布施は、僧侶が故人に対して読経することで供養を祈るという施しを与えていることになるのです。
故人を供養するために読経してくれる僧侶に対して、金銭や物・食料などを渡すことを「財施(ざいせ)」と言うのですが、一般的にお布施と言われているものは、財施にあたるというわけです。
お布施はご本尊に捧げるものです
ここまでの説明だと、お布施は故人を供養するために読経してくれる僧侶に対して支払う対価であるという認識を持つと思います。
しかし、お布施は僧侶に対して渡すものではなく、お寺のご本尊に捧げるものなのです。
僧侶たちはお寺のご本尊を守りながらお寺の仕事を継続していかなければなりません。
そのためにはお寺の住職や僧侶たち、家族を養っていく必要があります。
また、お寺を長年維持していくためにはそれなりの金銭が必要になってくるのです。
そのため、お布施や寄付、お墓の管理料などを人々から集めることによってお寺を維持していきます。
そのことが結果的にご本尊を守っていくことにつながるので、葬儀の時点では僧侶に渡すお布施も、間接的にご本尊を維持することに貢献しているのです。
葬儀での正しいお布施の渡し方は?
葬儀の際にお布施を僧侶に渡したいけれども、どのようなタイミングで渡せば良いのでしょうか?
葬儀自体にかかる費用は葬儀社に直接支払うため、葬儀社から詳しい説明があるのですが、お布施は直接僧侶に手渡さなければならないので、正しいマナーを身につけておきたいものですね。
お布施を僧侶に渡すタイミングは葬儀の前に僧侶に挨拶する時や、葬儀が終わり僧侶にお礼の挨拶を伝える際に渡すのが一般的です。
葬儀の前と後どちらのタイミングで渡すかは地域やお寺の慣習によって異なる場合があるので、親戚や葬儀社に確認してみるのが最も確実です。
お布施を渡す際はお盆にお布施を乗せて渡すか、袱紗(ふくさ)に包んだお布施を袱紗から開いて渡すようにしましょう。
お布施を渡す時はくれぐれも無言で手は出すことの無いよう注意する必要があります。
「本日は葬儀にお越し頂きありがとうございます。○○(故人名)の供養よろしくお願いします」や、「この度は○○○(故人名)の供養をありがとうございました」などといった挨拶の言葉を添えるとよりスムーズにお布施を渡すことができるようになります。
お布施の包み方は?どのように準備すれば良いの?
お布施の包み方は、奉書紙に包む場合と、白い封筒に包む場合の2種類があります。
奉書紙に包む方法が最も丁寧なお布施の包み方とされていますが、奉書紙が準備できない場合は市販の白い封筒でも構いません。
封筒にお布施を入れて渡す場合は、郵便番号の枠が印字されていない封筒を選びましょう。
最近ではお布施用の封筒も販売されているので、その場合はお金は中袋に入れず、直接お布施用の封筒に入れましょう。
また、封筒の裏面に住所と金額を記載するのを忘れないように注意する必要があります。
まとめ
今回の記事では葬儀のお布施の相場やお布施の意味、正しい準備方法や渡し方について解説しました。
お布施のマナーは地域やお寺によって異なるので、事前に葬儀社や親戚に確認しておくなどして把握しておいた方が良いです。
お布施を正しく準備できるようになり、穏やかな気持ちで故人とお別れができるようにしましょう。