2019-06-06

宗派ごとに異なるお焼香の仕方とは?葬儀・葬儀マナーについて

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宗派ごとに異なるお焼香の仕方とは?葬儀・葬儀マナーについて

この記事の目次

故人を悼む葬儀の中心行事ともいえるお焼香。しかし宗派によるやり方の違いが多く、よくわからないという方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、基本的なお焼香のあげ方、宗派ごとに異なる抹香のつまみ方を始め、焼香順位のマナーなどについてご紹介しました。

お焼香のやり方が分かれば、故人を悼む気持ちに集中できるようになりますよ。

1.お焼香とは?

お焼香とは、仏式のお葬式や法事の際に焚くお香のことです。遺族、親族を含む参列客はみな焼香台に並び、順番にお焼香をします。

しかし、なぜお焼香を焚くのでしょうか? お焼香をする理由を2つご紹介します。

1-1.お焼香をする宗教的な理由

抹香やお線香の匂いには、人の身と心を清める作用があるとされます。また、仏が住む極楽浄土の香りを表すとされ、その香りはすべての人に平等に行き渡るので、仏の慈悲をたたえるためのものとも言われています。

1-2.お焼香の実用性

仏教発祥の地インドでは、酷暑による遺体の腐敗臭が問題となってきました。そこで、香木が自生する南インドの香木を削り、お香を焚く文化が生まれたといいます。日本も湿度の高い温暖な気候なので、仏教の伝来とともにお香の文化も根付づきました。通夜のあと遺族が夜通し故人のそばで過ごすのも、お香を絶やさないことで、安置する遺体の臭いを防止するという意味があったようです。

ただし、現代ではドライアイスによる防腐処置を行うので、そこまで気にする必要はありません。

2.基本的なお焼香のやり方・流れ

お香の焚き方は香木を砕いて細かくした「抹香」を、熱した炭の上に落とすというものです。ここでは一般的な立礼焼香と、回し焼香の作法について詳しくご紹介します。

2-1.立礼焼香のやり方

主に立って行うのが立礼焼香です。ただし、畳に座って行う場合なども基本は変わりません。

  1. 焼香台の少し手前で遺族と宗教者に一礼。焼香台の前に進んで、一礼。
  2. 左手に数珠をかけ、右手で抹香をつまむ。

  3. 抹香を静かに香炉の炭の上にくべる。

  4. 合掌したのち、少し下がって遺族に一礼。席へ戻る。

 

2-2.回し焼香のやり方

 

座敷で狭い式場を使う場合は、回し焼香となることが多いです。小さな台に乗った香炉を使って焼香を行います。

  1. 香炉が回ってきたら、一礼をして受け取る。
  2. 焼香をして合掌。両手で静かに次の人へ回す。

立礼焼香、回し焼香、いずれの場合も、失礼にならないよう丁寧な所作を心掛けましょう。

3.宗派ごとの抹香のつまみ方

お焼香の流れはどの宗派も同じですが、抹香のつまみ方が宗派によって異なります。

抹香をつまんだあと、額の高さまで上げることを「おしいただく」といいますが、この「おしいただく」動作を行うかどうかと、焼香の回数が宗派によって異なるのです。表でご紹介します。

※抹香をおしいただく宗派

宗派

抹香での焼香のやり方

線香での焼香のやり方

臨済宗

抹香をつまんで額の高さまでかかげ、香炉に焚く動作を1回行う

一本あげる

真言宗

抹香をつまんで額の高さまでかかげ、香炉に焚く動作を3回くりかえして行う

距離を離して3本あげる

浄土宗

抹香をつまんで額の高さまでかかげ、香炉に焚く動作を3回くりかえして行う

1本を2つに折ってあげる

曹洞宗

抹香をつまんで額の高さまでかかげ、香炉に焚く動作を1回したあと、2回目は抹香をつまんだらそのまま香炉に入れる

1本あげる

日蓮宗

抹香をつまんで額の高さまでかかげ、香炉に焚く動作を1回(3回でもよい)くりかえして行う

1本あげる

日蓮正宗

抹香をつまんで額の高さまでかかげ、香炉に焚く動作を3回(1回でもよい)くりかえして行う

線香一本を2つに折り、火をつけずに置く

 

天台宗

抹香をつまんで額の高さまであっかげ、香炉に焚く動作を3回くりかえし行う

3本あげる

 

 

※抹香をおしいただかない宗派

宗派

抹香での焼香のやり方

線香での焼香のやり方

浄土真宗本願寺派

抹香をつまんだら額の高さまでかかげずに、そのまま香炉に焚く動作を1回だけ行う

線香を立てずに、1本を2つに折って火をつけ、寝かせる

浄土真宗大谷派

抹香をつまんだら額の高さまでかかげずに、そのまま香炉に焚く動作を繰り返し2回行う

線香2本を束ね、2つに折って火をつけずにあげる

 

4.お焼香のマナー、焼香順位について

お葬式や法事でお焼香をする際に気を付けたいのが、お焼香の順番に関するマナーです。

喪主から始めて、故人との関係が深い人から順番に行うのが一般的な流れとなっています。基本的には近しい順番に座席につくので、隣の人が焼香を終えたら立ち上がればよいでしょう。

ちなみに、人数が多い場合には、近親者による親族焼香を先に行い、そのあとで参列客によるお焼香を一般焼香として行うなどの場合もあります。一般焼香のなかでも、会社や団体の関係者が代表として焼香を行う代表焼香などもあるため、覚えておくとよいでしょう。

まとめ

お焼香の正しい作法は、良い葬儀にするための重要な要素です。

お焼香の作法を押さえておけば、故人を悼む気持ちに集中できるのはもちろんのこと、遺族や親族にも喜ばれます。

ご自身にとってもご遺族にとっても良かったといえる葬儀にするために、お焼香の作法はしっかりおさらいしておきましょう。

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