2019-07-07
お葬式のネクタイの選び方とマナーを解説!結び方や入手方法もご紹介
この記事の目次
お葬式には喪服のスーツにネクタイを合わせるのが基本ですが、色や素材はどんなものを選べばいいのか悩みますよね。
色は黒色が基本ですが、持っていなかった場合どこまでならOKなのかも気になるところです。
葬儀に相応しいネクタイには特徴があり、マナー違反となる結び方も。
今回は、お葬式のネクタイマナーの基本と選び方、結び方についてご紹介します。
急な葬儀でも対応できる入手方法や、ネクタイピンなどの小物マナーについてもまとめてみました。
お葬式でのネクタイマナーでお悩みの男性は、ぜひご参考にしてくださいね。
お葬式のネクタイマナー基本
お葬式のネクタイマナーは、とてもシンプルです。
一度覚えておくと、急な葬儀の時もスムーズに対応できますよね。
まず押さえておきたい、ネクタイマナーの基本をご紹介します。
必ず礼服スーツを着用する
お葬式のネクタイを選ぶ前に、まずは正しいスーツを着用しなくてはいけません。
男性用スーツには、2種類あります。
仕事用のビジネススーツと、礼服のフォーマルスーツです。
礼服とは、冠婚葬祭全般で着用する服装のこと。
その中の弔事用のスーツが、ブラックフォーマルスーツです。
お葬式に相応しいように、真っ黒で光沢や艶がない素材を使用しています。
弔事用に限定しているので、ビジネススーツの代用として着用することはできません。
同じく、ビジネススーツをお葬式に着用していくのもマナー違反。
ブラックスーツだったらいいんじゃないか、と思われる方もいるかもしれませんが、それは間違いです。
なぜなら、ビジネススーツと礼服スーツの黒色は種類が全く違うからです。
- ビジネススーツ…紺色に近い黒色
- 礼服スーツ…漆黒に近い黒色
比べてみるとよく分かるのですが、同じ黒色でも印象が全然違います。
礼服スーツは、安ければ1万円前後で購入することも可能。
必ず必要になるものなので、ビジネススーツと揃えて持っておくと安心です。
ネクタイなしはマナー違反
最近は「クールビズ」が浸透しているので、夏場はネクタイを着用しないという人も多いですよね。
しかし、お葬式にネクタイなしで参加するのはマナー違反になってしまいます。
そもそも、なぜネクタイを着用しないといけないのか。
ネクタイは、男性のスーツの装飾品として流行したものです。
実用性があるわけではありませんが、全体が締まってフォーマルな印象を与えることができます。
そのため、ネクタイはスーツの仕上げとして欠かせないものになりました。
ネクタイを締めるということは、正装を意味します。
夏場であっても、お葬式には必ずネクタイを着用して行くようにしましょう。
お葬式用ネクタイの選び方
お葬式には礼服スーツを着用するように、ネクタイも弔事用を選ばなくてはいけません。
ネクタイの色は黒色が基本ですが、素材や柄を選ぶうえで気をつけた方が良いことはあるのか気になりますよね。
お葬式用に相応しいネクタイの選び方を、ご紹介します。
ネクタイの色は黒がベスト
お葬式の服装といえば、黒色で統一するのが一般的です。
ネクタイの色も、やはり黒色がベスト。
ただし、気をつけなくてはいけないのは色の濃度です。
同じ黒色でも、紺色に近い薄いものから墨のような漆黒色のものまで種類はたくさんあります。
パッと見で黒色だと判断しても、礼服スーツに合わせると色が薄くて浮いてしまうことも。
服装に統一感がないと悪目立ちしてしまい、お葬式の場には不適切になってしまいます。
お葬式に相応しいのは、漆黒色のネクタイです。
理由は、黒色が持つ意味にあります。
黒色は悲しみを表現する色なので、喪に服す場に最適です。
色は濃いほど深い悲しみを表現していることになり、薄い色を着用していくことは失礼にあたります。
そのため、お葬式には漆黒色を纏うことがマナーになっているのです。
ビジネススーツ用のネクタイで、漆黒色のものはなかなかありません。
黒色のネクタイを持っていても、お葬式用に新調するのがおすすめです。
色の濃さが判断できない時は、「弔事用・葬儀用」の表示があるものを選ぶようにしましょう。
素材は光沢のないものを選ぶ
お葬式に、光りものは禁物です。
派手な装飾品は、故人を悼む場には相応しくありません。
ネクタイの素材も光沢や艶のない、質素なものを選ぶようにしましょう。
NGな素材の例はこちらです。
- ポリエステル
- レーヨン
- 毛糸
ポリエステルやレーヨンは、光沢感が目立つ素材です。
光にも反射しやすいので、避けておくのが無難。
あまり見かけませんが、毛糸で編まれたネクタイもカジュアルすぎて不適切です。
漆黒色なら何でもいいというわけではないので、気をつけましょう。
では、お葬式用のネクタイとして相応しいのはどんな素材でしょうか。
おすすめは、「シルク素材」です。
シルクは高級感があり、礼服スーツによく馴染むのが特徴。
天然素材なのでなめらかな肌触りと心地よさもあり、どんな状況にも対応できる万能品です。
光沢感も少なく落ち着いた雰囲気のある素材なので、お葬式にも最適。
ネクタイの素材に迷ったら、シルクを選んでおくと安心です。
柄は黒無地の一択
ネクタイは、柄物が多いのが特徴です。
はっきりとした模様はなくても、薄い刺繍や織柄が施されていることも。
お葬式に相応しいのは、黒無地のネクタイです。
どんなにさり気ない装飾でも、弔事用のネクタイとしてはマナー違反です。
ワンポイントであっても、避けるようにしましょう。
また、ネクタイで一番多いストライプ柄もNG。
黒色だからと油断せずに、マナーはしっかり守るように心がけてくださいね。
お葬式用ネクタイの結び方
ネクタイの結び方には、いくつか種類があります。
弔事用のネクタイは普段通りに結んでいいのか、気になりますよね。
お葬式用ネクタイの結び方と、注意点についてご説明します。
一般的なプレーンノットにする
ネクタイの基本的な結び方は、2種類あります。
- プレーンノット…一般的なネクタイの結び方。結び目が小さいのが特徴。
- ウィンザーノット…少しお洒落な結び方。結び目が逆三角形になるのが特徴。
お葬式に相応しいのは、一般的な結び方であるプレーンノットです。
葬儀で身だしなみを整えることは大切ですが、お洒落をする必要はありません。
必要最低限の正装で臨むのが、マナーです。
結び方のアレンジなどはせず、ベーシックな形式を取り入れましょう。
プレーンノットの結び方は簡単ですが、慣れていないと戸惑ってしまうこともあります。
自信がない人は、弔事用のワンタッチネクタイの購入がおすすめです。
ワンタッチネクタイとは、最初から結び目がついているネクタイのこと。
襟の下に紐を通して長さを調整するだけなので、約10秒でネクタイの着用が完了します。
とにかく手軽に着用できるので、ネクタイの扱いに慣れていない人にもおすすめです。
ディンプル(くぼみ)を作らない
ディンプルとは、ネクタイの結び目の下にあるくぼみのことです。
これは、自然にできるものではありません。
敢えて作ることで、ネクタイが立体的で華やかな印象になります。
全体が引き締まってお洒落に見える効果もありますが、このようなネクタイスタイルはお葬式の場には不適切です。
お葬式では、とにかく控え目で目立たないコーディネートをすることが大切。
特に、よくスーツでパーティーや会合に出席している人は要注意。
うっかりディンプルを作ってしまうことがないように、細心の注意を払いましょう。
お葬式でのネクタイ小物のマナー
ネクタイには、合わせて使える小物がいくつかあります。
ビジネスシーンでは必須となることもありますが、お葬式ではどうでしょうか。
お葬式での、ネクタイ小物のマナーについてまとめました。
ネクタイピンは外す
ネクタイピンとは、ネクタイがズレないように固定するピンのこと。
身だしなみの一環として、スーツスタイルでは欠かせないアイテムです。
しかし、お葬式ではネクタイピンも外すのがマナー。
理由はネクタイピンの素材にあります。
ネクタイピンは、基本的にステンレスの金属製。
金属は光を反射しやすいので、どうしても光り物として目についてしまいます。
お葬式で光り物は禁物なので、どんなに小さなものでも外しておくようにしましょう。
その他の小物も基本的には着けない
スーツには、ネクタイピン以外にもよく合わせて使う小物があります。
- カフス…袖口を留めるためのもの。
- チーフ…スーツの布ポケットに挿すハンカチのこと。
- ネクタイリング…ネクタイを通して使う。ネクタイのアクセサリー。
カフスは実用性のあるアイテムですが、無くてもいいものです。
金属製で目立ってしまうので、お葬式では外しておきましょう。
チーフやネクタイリングは、スーツでのお洒落を楽しむためのものです。
お葬式にお洒落は不要なので、着用してはいけません。
ネクタイピン以外の小物も、全て外して参列するのがマナーです。
【急な時にも】お葬式のネクタイ入手方法
お葬式は、急に訪れるものです。
仕事終わりに参列する時はビジネススーツで行ってもマナー違反にはなりませんが、ネクタイの色だけでも弔事用にしたいところ。
急な事態にも対応できる、お葬式のネクタイ入手方法をご紹介します。
コンビニで購入する
弔事用のネクタイは、実はコンビニでも売っていることがあります。
全店舗ではありませんが、急な事態の需要に対応しているところは多いもの。
コンビニなら仕事帰りでも寄れるので、ありがたいですよね。
デメリットは、価格が少し高いこと。
もったいないと感じてしまうかもしれませんが、お葬式でのマナーを守ることは遺族の方への礼儀です。
ネクタイは何本あっても困るものではないので、コンビニにあった場合は迷わず購入してくださいね。
100均にも売っている
黒いネクタイは、100均にも売っています。
「弔事用」と書いていないこともありますが、お葬式を想定した漆黒色のネクタイを取り扱っていることも。
少しチープなのが難点ですが、急な事態では仕方ありません。
カラフルなネクタイを着用していくよりいいので、どうしてもの時は利用しましょう。
ただし、お葬式用のネクタイを事前に準備できる場合は、100均以外で買うことをおすすめします。
生涯で何度も使うことになるので、しっかりとした上質な素材のものを1本持っておくと安心です。
お葬式のネクタイマナーは色や素材に気をつけよう【まとめ】
お葬式のネクタイマナーはシンプルですが、素材や小物など見落としがちな点もあります。
弔事用のネクタイは必ず必要なものなので、あらかじめ1本持っておくと安心。
急な参列が決まった時はコンビニや100均でも入手できるので、焦らずお近くの店舗を探してみてくださいね。