2019-08-08
離婚を終活の一環として決意する人が増加中!離婚のメリットとデメリット
この記事の目次
熟年離婚は、ここ20年で増加傾向にあります。
離婚というとマイナスなイメージを抱きがちですが、最近では終活の一環として行うことも。
残りの人生を1人で、自分らしく生きたいと決意する人が増えているようです。
今回は、離婚を終活で意識してしまう理由についてご紹介します。
終活離婚のメリットとデメリットもまとめてみたので、検討中の方はぜひご参考にしてみてくださいね。
離婚を終活で意識してしまう理由
なぜ、終活で離婚を意識してしまうようになるのか。
自分の人生や苦労を振り返ることで、本当の気持ちに気づいてしまうからかもしれません。
まずは、離婚を終活で意識してしまう理由についてご紹介します。
残りの人生を自分らしく生きたいから
終活は、自分の人生と向き合う活動です。
これまでの人生はもちろん、残された時間をどう生きるか。
自分が本当にしたいことや解放されたいことについて、真剣に考える機会になります。
離婚を終活で意識してしまうようになる一番大きな理由が、「残りの人生を自分らしく生きたい」という意志が芽生えること。
この傾向は、特に女性に多いようです。
女性は立場上、家事や子育てなどに追われがち。
人生の大半を、夫や子どものために費やしてきたという人も少なくありません。
そのため、子どもが巣立つと自分はどう生きたかったのかという疑問に立ち返ることになります。
そのきっかけが終活であり、妻としてではなく1人の人間として人生を全うしたいという想いが強くなる訳です。
今まで抱えていた不満に気づいてしまったから
終活をすることで、我慢していた自分の不満に気づいてしまうこともあります。
特に、配偶者の態度や異性問題などは深刻です。
離婚なんて考えたことがないという人は、終活離婚という言葉を知って一歩を踏み出すことも。
残りの人生はもう我慢なんてしたくない、家庭のストレスから解放されたいという強い想いが終活離婚を意識するきっかけになるようです。
また、不満の一つとしてよくあるのが配偶者の親の介護問題。
介護はとても過酷で大変な作業です。
大切な配偶者の親であっても、日々の過酷さに耐え切れなくなってしまう人も。
これ以上はもうできない、この生活から抜け出したいというのが離婚を考える動機になってしまうのです。
パートナーとの老後を考えたときに怖くなってしまったから
夫婦間の仲が良くても、環境が変わると一変してしまうことがあります。
熟年離婚をするきっかけで多いのが、夫が定年退職をして家に居るようになったこと。
夫との時間が増えることでストレスを感じたり、知らない一面を見て幻滅してしまったりと夫婦の仲に亀裂が入ってしまうのはよくある話です。
中には、事前にこの可能性を危惧して離婚を切り出す人もいます。
配偶者との老後生活を想像したときに、すでに耐え切れないと判断してしまうことがあるようです。
また、これも女性に多い考えのようですが「夫と同じお墓に入りたくない」という理由で、離婚を考える人も。
終活では死後のことやお墓のことを真剣に考えるので、一度嫌だと思ったらもう無理だと感じてしまう人も少なくありません。
離婚を終活の一環としてするメリット
離婚は、お互いにとってプラスになることもあります。
自分の本当の気持ちに従って決断することで、より素晴らしい第二の人生を歩めるからです。
まずは、離婚を終活の一環としてするメリットについてご紹介します。
円満離婚に繋がる
離婚の原因として多いのが、夫婦関係の不和や金銭・異性問題です。
これは急に発覚して展開することも多く、離婚の手続きで揉めることはよくあります。
しかし、終活をきっかけとする離婚は、必ずしもマイナスな理由からではありません。
相手に問題が無くても、自分の人生のために離婚をしたいという人は多いのです。
そのため、離婚を切り出す時は喧嘩腰などではなく、落ち着いて自分の気持ちと意志を伝えることができます。
理由によっては、配偶者が自分のことを応援してくれることもあるでしょう。
相手にとってもその選択が吉となることもあります。
ポジティブな円満離婚に繋がりやすいのが、終活離婚のメリットです。
新たな出会いに期待できる
ご結婚されている方の中には、若い時にほとんど恋愛経験をしないまま、結婚をされた方もいると思います。
終活で自分と向き合った時に、「もう一度、恋愛を楽しんでみたい」という素直な気持ちが湧いてくることもあります。
既婚の状態でそんな気持ちが湧いてしまうなんて…と、罪悪感を感じられる方もいるかもしれません。
しかし、一度の人生ですから自分の正直な気持ちを認めてあげるのは大切なことです。
離婚をすれば失うものもありますが、新たな出会いもあります。
もう歳だから…と諦めずに、第二の人生を送る決断をすることも大切。
特に、配偶者に大きな不満がある場合は、新たな出会いに期待して思い切った決断をするのもありです。
ただし、くれぐれも既婚での恋愛はしないように。
新たな出会いを期待するときは、きっぱりと今の相手との関係を断ってから行動に移すのが思い遣りでありマナーです。
やってみたかったことに挑戦できる
家庭での立場に縛られて、自分のやりたいことは我慢してきたという人は少なくありません。
男性であれば家庭のためにずっと働いてきたが趣味に没頭してみたい、早めに定年退職をして自由気ままに暮らしてみたい、など。
女性であれば夫のために尽くしたり、家事や子育てに翻弄されてきたりしたが、自分だけの時間を持ってみたいなどがその代表です。
配偶者や家庭を理由にやりたいことが制限されていた場合、離婚を決意することでその悩みから解消されることも。
男性も女性も、1人の時間を謳歌できるようになります。
歳を重ねて家庭を持つと、自分の時間を持つことを贅沢に感じてしまいがち。
しかし、それは誤解です。
いくつになっても、自分のやりたいことに挑戦するのは素晴らしいこと。
また、離婚をしたからといって相手と完全に縁を切る必要はありません。
円満離婚の場合、定期的に会うことも十分可能です。
そう考えると、離婚もそんなに悪くないような気がしてきますよね。
お互いにとってメリットのある、前向きな離婚が検討できればベストです。
離婚を終活の一環としてするデメリット
離婚は、1人でできるものではありません。
終活で決意しても、配偶者や家族のことを考えるとなかなか踏み切れないことも。
それでは、離婚を終活の一環としてするデメリットについてご紹介します。
相手を深く傷つけてしまう
自分の決意が固まっても、配偶者からすると突然の切り出しにショックを受けてしまうはず。
離婚は1人でできるものではないので、相手の意志や想いを汲んであげることも大切です。
おすすめなのは、離婚を切り出す前に一度話し合ってみること。
相手の本心を聞くと誤解があったことが分かり、離婚以外の手段がふさわしいと分かることもあります。
必ずしも離婚を最善策と決めつけずに、お互いにとってベストな選択が何かを考えてみてくださいね。
お金の問題などが複雑になる
終活をしている方ならご存知かと思いますが、離婚をするとお金の問題も生じます。
家などの資産や共通の預貯金について、夫婦の年金問題など課題はたくさん。
せっかく離婚を決意しても、このお金の問題が複雑すぎて途中で諦めてしまう人も少なくありません。
また、お金と生活のことを考えたときに、必ずしも離婚がベストな選択ではなかったと分かる場合もあります。
老後に後悔してしまう可能性が高い
熟年離婚は増えていますが、老後になって後悔してしまう人も多いようです。
原因は、独り身になって寂しさを感じたり、介護が必要になって苦労したりしてしまうため。
若いときは何の問題もなくても、老後はどうなるか分かりません。
勢いだけで決断してしまわないように、しっかりと将来計画と想定をしておきましょう。
家族に迷惑をかけてしまうことがある
まずは、子どもの問題です。
終活で離婚を決意する人の多くは、子どもが巣立っている状態かと思います。
直接的な影響はあまりないかもしれませんが、子どもの意志に配慮したり迷惑がかからないか気をつけたりすることは重要です。
また、離婚をすると苗字や入るお墓が変わってしまうこともあります。
デリケートな問題なので、しっかりと家族で話し合って理解をしてもらうことが大切。
お墓に関しては、自然葬など自分だけの一代供養をしてもらうという方法もあります。
その場合は生前予約が必須なので、こちらも家族に迷惑をかけてしまうことがないよう、自分でしっかりと準備をしておきましょう。
熟年離婚になるので世間の目が気になる
終活で離婚を決意する方の大半は40代以降で、熟年離婚になるはずです。
最近は熟年離婚が増えており、珍しいことではなくなってきました。
しかし、まだまだ世間の目は厳しいのが現実です。
友人や知人にあれこれ詮索されたり、事実無根の噂話を流されたりしてしまうことも。
こういった世間の目を気にして離婚を断念する人はとても多いのです。
でも、大切なのは自分の意志です。
周りの目を気にしていては、思い切ったことはいつまでもできません。
終活は、自分の残りの人生を誰にも邪魔されず幸せに生きるためには、どうしたらいいのかを考える活動です。
自分の本当の望みに従って行動すれば、後悔はいずれ無くなります。
離婚をするにしてもしないにしても、自分の本音を大切に決断するようにしてくださいね。
離婚を終活の一環としてするメリットとデメリット【まとめ】
離婚は、決してマイナスな面だけではありません。
終活で気づいた自分の気持ちに素直に行動するのは、素晴らしいことです。
ただし、勢いだけで実行して相手を傷つけてしまったり、自分が後悔してしまったりすることがないように要注意。
自分と相手のことを考えて、最善の選択ができるように考えてみてくださいね。