2019-08-08
お葬式に電報を送る方法とマナー|電報の費用や弔電で使われる敬称の読み方
この記事の目次
お葬式に参列できない時は、弔電と呼ばれる電報を送ります。
電話やインターネットからすぐに送れますが、馴染みのない方も多いのではないでしょうか。
電報を送る方法や手順、かかる費用など気になる点はたくさんありますよね。
今回は、お葬式に電報を送る方法とマナー、かかる費用についてまとめてみました。
弔電で使う敬称の読み方もご紹介しているので、ぜひご一読くださいませ。
お葬式の電報とは
お葬式の電報とは、葬儀に参列できない時に送るメッセージのこと。
故人に対してではなく、残された遺族に対してお悔やみの気持ちを伝えるのが目的です。
まずは、お葬式の電報の基本についてご紹介します。
お葬式に参列できない時に送るメッセージ
電報とは、電話やインターネットを介して配達できる文書サービスのことです。
申し込み時に宛名と住所、メッセージを伝えて台紙を選ぶことで手続きは完了。
結婚式や葬儀に参列できない時によく使われる、正式な贈り物の一つです。
お葬式の電報は、葬儀に参加して直接お悔やみの気持ちを伝えられない時に使用します。
別名:「弔電」「お悔やみ電報」
大切な方の訃報は、突然訪れるものです。
参列したくてもできない時は、早急にこの電報を打ちましょう。
早いところでは、当日に配達をしてくれる会社もあります。
故人に対してではなく遺族の方へ向けて送るもの
お葬式の電報は、基本的には故人ではなく遺族の方へ向けて送るものです。
電報の宛名は故人の名ではなく、喪主の名前で依頼しましょう。
メッセージの内容ですが、まずは遺族の方へお悔やみの気持ちを伝えるのがマナー。
文章の中で、故人へ向けてのメッセージを入れるのは問題ありません。
また、電報の文章にはある程度形式が決まっています。
ご自分で全て文章を考えても構いませんし、テンプレートをアレンジしてもOKです。
いずれにせよ、弔事の場に向けて送るものなので失礼な言葉遣いのないように気をつけましょう。
お葬式の電報を送る方法
お葬式の電報を送る方法は、主に2種類あります。
急な時は電話が一番ですが、時間に余裕のある時はインターネットからでもOK。
ここでは、お葬式の電報を送る方法について詳しくご紹介します。
電話で申し込む
最初は、一番メジャーな電話で申し込む方法です。
申し込み先は、郵便局や通信会社などたくさんあります。
ここでは、最も有名なNTTへ電話をかけて申し込む方法をご紹介。
手順はこちらです。
- 115(局番なし)に電話をかける
- オペレーターの質問に答える
これで、お葬式の電報の作成と配達手続きは完了です。
受付時間は年中無休で、毎日8時~22時まで。
当日配達を行ってくれるのは、19時までに申し込みが完了した場合です。
オペレーターの質問では、以下のことが聞かれます。
- 祝電か弔電か
- 送り先の宛名と住所
- 文章の内容と台紙のデザイン
料金は、文章の量や台紙のデザインによって異なります。
事前に説明があるので、予算に従って文章量や台紙のデザインを選びましょう。
ちなみに、電話の通話料金は無料です。
インターネットを利用する
電報は、インターネットからでも申し込めます。
NTTのホームページから申し込む場合は、24時間手続きが可能です。
当日配達を行ってくれるのは電話と同じで、その日の19時までに申し込みを完了させた場合。
手順はこちらです。
- ホームページにアクセスする
- 金額と台紙デザインを選んで文章を入力する
- 送り先の宛名と住所を指定して支払い方法を選ぶ
通常は会員登録が必要ですが、「お急ぎ申し込み」を選べば登録をせずにすぐ申し込めます。
インターネットから申し込む主なメリットは3つです。
- 電報の種類が豊富にある
- 台紙のデザインを写真で見て決められる
- 自分で宛名や文章を打ち込むので間違える心配がない
実は、電報にはメッセージ台紙に贈り物の品を付けることができます。
弔電で人気なのは、お線香や追悼花のプリザードフラワー。
予算に応じて、豊富な種類から選べます。
台紙のデザインを写真で見て、決められるのもメリットです。
また、インターネットでは自分で文書や宛名を入力するので、手違いが起こる心配がありません。
電話だと難しい言葉や漢字を伝えにくいので、時間がかかってしまうというデメリットも。
当日配達の締め切り時間は一緒なので、余裕があればインターネットでの申し込みがおすすめです。
お葬式の電報を送るのにかかる費用
お葬式の電報を送るのは、有料です。
相場はピンキリなので、故人との関係性を考慮して予算を考えるようにしましょう。
では、お葬式の電報を送るのにかかる費用についてご紹介します。
平均相場は3,000円前後
電報の基本料金は、以下で構成されます。
メッセージ料(文章量)+台紙料+オプション料(品物など)+消費税
項目が多いので高額になりそうですが、実は電報は500円から送ることができます。
ただし、安い金額だと質素な台紙で短い文章しか送れません。
お葬式の電報に華やかな台紙はタブーですが、あまりに安いものを送ると失礼にあたることも。
かといって、1万円くらいの効果な電報も逆に気を遣わせてしまいます。
知人や友人のお葬式の場合、電報にかける平均相場は3,000円前後です。
予算は、香典やお供え物を買う時と同じくらいだと考えましょう。
また、料金の支払い方法はこちらです。
- ドコモ携帯払い
- 電話料金に加算
- クレジットカード払い
この中から、お好きな支払い方法を選ぶことができます。
これ以外の支払い方法には現在対応していないので、気をつけてくださいね。
お葬式の電報のマナー
お葬式の電報には、いくつか守るべきマナーがあります。
受け取った遺族の方が不快な思いをすることのないように、細心の注意を払いましょう。
ここでは、お葬式の電報のマナーについてご解説します。
お葬式に間に合うように送る
お葬式までに間に合いそうもない場合は、電報を送るのは諦めましょう。
葬儀が終わってから電報を送ることは、失礼にあたるからです。
また、お葬式にも参列できず電報も間に合わなかった場合は、後日弔問するか香典を手紙と一緒に郵送するのがマナー。
その際は、必ず参列できなかったこと・電報を送れなかったことに対する、お詫びの文章を添えるようにしましょう。
誠意のある行動をとれば遺族の方は、きっと理解してくれるので安心してくださいね。
文章中の言葉遣いに注意する
お葬式の電報は、葬儀で読み上げられるのが一般的です。
弔文では故人に対して独自の敬称を使ったり、忌み言葉を避けたりするのがマナー。
故人に対する敬称の例と読み方はこちらです。
- 喪主の両親…ご尊父(ごそんぷ)様、ご母堂(ごぼどう)様
- 喪主の義理の両親…ご岳父(ごがくふ)様、ご岳母(ごかくぼ)様
- 喪主の妻…ご令室(ごれいしつ)様
- 喪主の夫…ご主人(ごしゅじん)様
- 喪主の子供…お嬢(おじょう)様、ご令息(ごれいそく)様
普段はあまり使わない敬称が多いので、読み方も含めて間違わないように気をつけましょう。
また、タブーとされているのは以下の2つの言葉です。
- 忌み言葉…縁起の悪い言葉。例:死ぬ、生きる、迷う、浮かばれない
- 重ね言葉…同じ言葉を繰り返すもの。例:重ね重ね、いよいよ、ますます
忌み言葉は縁起の悪い言葉のことですが、宗派によっても異なります。
例えば、「天国」という言葉は一見使ってもいい気がしますが、仏教では相応しくありません。
「霊前」や「冥福」など、弔事で使いがちな言葉もNGなことがあります。
普段は何気なく使っている言葉がタブーになることもあるので、下調べは入念に行いましょう。
重ね言葉がマナー違反になる理由は、「不幸が重なる」ということを連想させるからです。
「重ね重ね」や「ますます」などは分かりやすい例ですが、気をつけたいのは繰り返しを意味する言葉。
「再三」や「続く」も、重ね言葉とみなされるので要注意です。
お葬式の電報に関するQ&A
お葬式の電報は頻繁に送るものではないので、分からないことはたくさんありますよね。
特に質問で多いのは、電報の送り先の住所や文章の内容に関するものです。
最後に、お葬式の電報に関するQ&Aにお答えします。
自宅と葬儀場のどちらに送るべき?
お葬式やお通夜は、一般的に葬儀場で執り行われます。
そのため、電報を送るのは葬儀場が適切です。
注意点は、葬儀場の住所や宛名をはっきりと間違えずに伝えること。
葬儀場は系列店が多いので、他の店舗に誤って送ってしまわないように気をつけてくださいね。
自宅で葬儀を執り行う場合は、そちらに送ってもOKです。
ただ、自宅で行う場合の多くは家族葬などで、人に知られないように配慮されています。
そういう場合は、電報を送るのも控えるのがマナー。
訃報を聞きつけたからといって、勝手に送ることはしないように気をつけましょう。
文章が思い付かない時はどうしたらいい?
お葬式の電報を送るのが初めての場合、一番悩むのはメッセージの内容ですよね。
弔文には決まりやマナーがあるので、自分1人で書くのは難しいと感じるかもしれません。
そんな時は、電報を申し込む際に紹介してもらえるテンプレートを頼るのがおすすめです。
お葬式の電報の内容はある程度形式化しているので、完全なオリジナル文章でなくても構いません。
むしろ、電報を利用する人の多くは決まったテンプレートを基に文章を構成しています。
文章が思い付かなくて困ったら、積極的に利用してみてくださいね。
お葬式に電報を送る方法とマナー【まとめ】
お葬式の電報は、お悔やみの気持ちを早急に伝えるのにとても便利なサービスです。
香典やお供え物の代わりの役割も担っているので、心を込めて文章を考えるのがマナー。
どの会社もとても丁寧に分かりやすく対応してくれるので、初めての方も安心して申し込んでみてくださいね。