2019-08-08

法事のお布施に関するマナーを徹底解説!お布施の相場や封筒の書き方など

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法事のお布施に関するマナーを徹底解説!お布施の相場や封筒の書き方など

この記事の目次

法事のお布施は、お坊さんやお寺に感謝の気持ちを伝えるもの。

金額に決まりはないと言われていますが、少なすぎると失礼にあたります。

お寺に聞いても明確な答えが貰えないことが多いので、いくら包めばいいのか不安になりますよね。

今回は、そんなあなたのために法事のお布施に関するマナーと、金額相場についてまとめました。

お布施を包む封筒の選び方や書き方、お坊さんへの渡し方も徹底解説しています。

法事のお布施のことで疑問がある方は、ぜひご参考にしてくださいね。

法事のお布施とは

法事のお布施とは、お坊さんに渡すお金のことです。

金額相場はもちろん、御車料や御膳料など別途に渡すお金のことも気になりますよね。

まずは、法事のお布施の基礎知識についてご紹介します。

お坊さんに渡すお金のこと

法事のお布施は、お坊さんに読経や供養のお礼として手渡しするもの。

現金を封筒に入れて、法事の当日に渡します。

よく誤解されているのですが、このお布施はお坊さんの読経に対する対価ではありません。

お布施の真の目的は、ご本尊に感謝してお寺の維持や活動のために使ってもらうこと。

決して、お坊さんへのお給料的な役割ではないということですね。

そのため、お寺に金額の問い合わせをしても「お気持ちで構いません。」と返ってきます。

その場合は、全国の一般的なお布施の相場を参考に、宗派や地域に関する情報を集めて金額を決めましょう。

両親や祖父母など、法事を執り行ってきた親族に聞くのが一番安心です。

お布施とは別に御車料や御膳料を渡す

お布施はご本尊のために納めるものですが、別途必要なお金もあります。

それは、御車料と御膳料です。

それぞれの用途と金額相場はこちら。

  • 御車料…お坊さんへの交通費。5,000~1万円が相場。
  • 御膳料…お坊さんが会食へ参加できない場合にお渡しする。会食代に準じて、5,000円~1万円が相場。

注意点は、これらはお布施に含まず別でお渡しするということです。

封筒も変えて、表書きにはそれぞれの名目を書くようにします。

ちなみに、御膳料は「お坊さんが会食へ参加できない場合に」お渡しするものです。

会食に参加してもらえる場合は必要ないので、お布施+御車料だけをお渡しするようにしましょう。

法事のお布施の金額相場

法事のお布施の金額に明確な決まりはありませんが、相場は存在します。

四十九日や三回忌など、法事の種類によっても変動するので要注意。

ここでは、法事のお布施を全国の平均的な金額相場でご紹介します。

お布施の平均相場は3~5万円

法事のお布施の平均相場は3~5万円です。

お葬式でのお布施の相場は15~20万円なので、約3/1程度ということになります。

なぜお葬式のお布施はこんなに高いのかというと、読経の種類や準備の程度が違うからです。

法事も大切な供養ですが、規模は回を重ねるごとに縮小していきます。

お布施の相場もどんどん下がっていくので、法事の種類に応じた金額を用意するようにしましょう。

また、法事のお布施では+で御車料や御膳料をお渡しするので要注意です。

四十九日と一周忌のお布施は同額程度

四十九日と一周忌は、故人が亡くなってから間もない内に行われる法事です。

知人や友人を呼ぶことが多く、盛大に執り行うのが特徴。

もちろん、お坊さんにも読経してもらうのでお布施をお渡しします。

四十九日と一周忌のお布施は同額程度で、約3~5万円が平均相場。

これに、御車料や御膳料を加えるのがマナーです。

三回忌以降は少し平均相場が下がる

三回忌とは、故人が亡くなってから満2年目に執り行う法事のこと。

この回くらいから、法事の規模は徐々に縮小していきます。

親しかった知人や友人を呼ぶこともありますが、親族だけで行うことも。

そのため、お布施の相場も少しづつ下がっていきます。

三回忌以降の法事でのお布施の平均相場は、1~5万円。

御車料や御膳料は、それまでと同じ金額を用意します。

同じ法事でも、種類によってお布施の相場は変動すると覚えておいてくださいね。

法事のお布施の封筒マナー【選び方】

法事のお布施は、封筒に入れてお渡しします。

とはいえ、どんな封筒を選んだらいいのか、水引は必要なのか、気になりますよね。

それでは、法事のお布施に使う封筒の選び方についてご紹介します。

奉書紙に包む

奉書紙とは和紙の一種で、お布施を包んだり弔辞を書いたりするのに使うものです。

まずは半紙でお札を包み、続いて中包みでくるみます。

その中包みをさらに、奉書紙(上包み)で包めば完成。

お布施自体は不祝儀ではないので、包み方は慶事と同じ形式で構いません。

この奉書紙で包む方法が、最も正しく丁寧なマナーになります。

最近では封筒に入れて渡す人が増えていますが、奉書紙を用意できる場合はなるべくこの形式をとるのがベストです。

白色の封筒に入れる

奉書紙を用意できなかった場合は、縦型の白色の封筒に入れても構いません。

ただし、郵便番号欄が印刷されているものはNG。

無地のものを選び、表書きと裏には自分の氏名や住所、金額を記入します。

また、お布施用に最初から表書きが印刷されている封筒を購入することも可能

書き方に自信がない場合は、通販や文房具店で購入しておくのがおすすめです。

水引はあってもなくてもいい

水引は、祝儀や不祝儀に用いられる飾りのことです。

香典のお返しなどには、不祝儀として弔辞用の水引を付けるのが一般的。

しかし、法事のお布施では水引は特に必要ありません。

お布施はお寺に納めるもので、祝儀でも不祝儀でもないからです。

水引を付けると失礼にあたることもあるので気をつけましょう。

宗派や地域によっては、不祝儀用の水引を付けてお渡しすることもあります。

その場合は、黒やグレー、銀や白色の水引を使用するのがマナー。

赤色や黄金色の水引はお祝い事に使うものなので、絶対にNGです。

法事のお布施の封筒マナー【書き方】

法事のお布施の封筒には、必ず表書きを施します。

書き方には決まりがあるので、マナー違反にならないように要注意。

では、法事のお布施の封筒の書き方についてご紹介します。

黒墨で表書きを書く

法事のお布施の表書きは、黒墨(濃い真っ黒)の筆や筆ペンで書くのがマナー。

香典には薄墨を使いますが、それは緊急で駆けつけて時間がなかったという配慮を示すための慣習です。

お坊さんへのお布施は事前に用意するものなので、薄墨ではなく黒墨で書くようにしましょう。

表書きにはまず、上部の中央に「御布施」または「お布施」と書きます。

下部に、自分の苗字を書けば完成です。

金額は、裏面か中包みに書くのが一般的。

書くときは漢数字を用いますが、少し特殊なので注意が必要です。

  • 5,000円…金伍阡円
  • 10,000円…金壱萬円
  • 20,000円…金弐萬円
  • 30,000円…金参萬円
  • 50,000円…金伍萬円

円の代わりに「圓」を使うこともありますが、どちらでも構いません。

縦書きで、中央の上部に大きくはっきりと書くようにしましょう。

お札の入れ方は肖像画を表面にする

お札の入れ方は、肖像画(福沢諭吉など)を表面にして入れるのがマナー。

出してすぐ顔が見えるように、封筒の開け口に肖像画を位置するように入れます。

これは、香典の入れ方とは反対なので気をつけてくださいね。

また、香典では古いお札を使うのが常識ですが、お布施には新札を入れます

香典と違って、お布施は事前に用意しておいても問題のないものです。

お札の入れ方やマナーは香典とお布施で全く異なるので、間違わないように注意してくださいね

法事のお布施の渡し方

法事のお布施は、当日お坊さんに手渡しするのが一般的。

ただし、渡し方にも決まりがあるので気をつけましょう。

最後に、法事のお布施の渡し方をご紹介します。

渡すタイミングは法事の前後

お布施は、法事の前後どちらで渡しても構いません。

法事の前に挨拶をする時か、終わってお礼を伝える時に渡すようにします。

大切なのは、慌てず落ち着いて丁寧な姿勢でお渡しすること。

忙しい時間は避けて、しっかりと挨拶のできる時を選ぶのがマナーです。

タイミングに明確な決まりはないので、余裕のある時を見計らうようにしましょう。

お盆に乗せて渡すのがマナー

法事のお布施はお坊さんに手渡ししますが、そのまま渡してはいけません。

お布施は小さなお盆に乗せるか、袱紗(ふくさ)の上に置いて渡すのがマナーです。

お盆は食卓用ではなく、封筒を置く専用のものを使用します。

法事で使うこのお盆のことは「切手盆」と言い、真っ黒で無地なのが特徴です。

100円均一で購入することもできるので、法事の前には必ず用意しておきましょう。

袱紗は、慶次と弔事での両方で使われるものです。

注意点は、袱紗の包み方と色。

結婚式などのお祝い事とは区別されるということを覚えておきましょう。

弔事にふさわしい袱紗の色は、黒や薄い紫などです。

必ず無地のものを使用し、華やかな色や装飾のあるものは控えてください。

また、お布施を渡すときは一言挨拶を添えます。

  • 法事の前…「本日は、よろしくお願いいたします。」
  • 法事の後…「本日は、ご供養いただきありがとうございました。」

などが、一般的な挨拶。

落ち着いてお坊さんの目を見ながら、失礼のないように振る舞うのがポイントです。

法事のお布施に関するマナーを徹底解説【まとめ】

法事のお布施は、お寺とお坊さんへの感謝の気持ちを伝えるものです。

金額は相場を参考に、御車料や御膳料なども忘れずお渡しするようにしましょう。

お布施の封筒の選び方や書き方、渡し方にも気を配ってマナー違反にならないよう最終チェックをお忘れずに!

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