2019-09-09
お葬式の靴のマナーを徹底解説!色や素材、注意点など【女性・男性・子供】
この記事の目次
お葬式には喪服を着用しますが、意外と見落としがちなのが靴のマナー。
黒色を履いた方がいいのは分かるけど、素材は?他に気をつけることはある?
普段とは違うフォーマルな装いなので、気になる点はたくさんありますよね。
そこで、今回はお葬式の靴のマナーについて性別や年齢別にまとめてみました。
大人の嗜みは足元に出るので、しっかり気を配る必要があります。
お葬式の靴のマナーに関する注意点もご紹介しているので、ぜひご参考にしてくださいね。
お葬式の靴のマナー基本
お葬式の靴は、喪服に合った黒色のものを選ぶのがマナー。
色だけでなく素材や形状にも気を配らなくてはいけません。
まずは、お葬式の靴のマナー基本についてご紹介します。
黒色を選ぶ
お葬式といえば、黒色で統一するのが基本ですよね。
これは男女問わず、靴のマナーでも同です。
気をつけたいのは、黒色なら何でもいいわけではないということ。
黒色といっても、薄いグレーのような色から漆黒まで種類はたくさんありますよね。
お葬式にふさわしいのは、漆黒色です。
理由は、お葬式では黒色の濃さによって深い悲しみを表すという慣習があるから。
薄いグレーのような黒色では、失礼にあたることがあります。
また、大切なのは喪服と靴の色が合っているかどうかです。
靴だけが浮いてしまうことのないように、色味の確認はしっかりと行っておきましょう。
素材選びは重要
お葬式の靴には、適切な素材とそうでないものが存在します。
これは男女共に共通なので、基礎知識として覚えておくと安心です。
お葬式の靴にふさわしくないNG素材はこちら。
- 毛皮
- スエード
- エナメル
毛皮(ファー)やスエード素材は殺生を連想させるので、お葬式の場では絶対にNG。
素材に限らずヒョウ柄やゼブラ柄など、動物系のデザインも厳禁です。
また、黒色の靴に多いエナメル素材もお葬式には不適切。
光沢があり、華やかな印象を与えてしまうからです。
お葬式では光り物を纏うとマナー違反になるので、要注意。
お葬式の靴にふさわしいOK素材はこちら。
- 布
- 本革
- 合成皮革
表面に光沢のない布が貼ってある素材は、お葬式に適切です。
男性用では滅多にありませんが、女性用のパンプスとして売られていることがあります。
革製品は殺生を連想させるものではありますが、唯一認められてる素材です。
なぜなら、男性用の靴のほとんどは革で作られているから。
フォーマルな場にふさわしいしっかりとした靴を作るには、革を使うことが欠かせないのです。
昔は「本革はマナー違反、合成皮革ならOK」という声もありましたが、現在はその垣根はほとんどありません。
革製品の靴も安心して履くことができます。
お洒落はしなくていい
お葬式のマナー全てに共通することですが、葬儀の場でお洒落は不要です。
身嗜みとして装いを整えることは大切ですが、それ以上の装飾は必要ありません。
靴もハイセンスなブランドものなどを用意する必要はなく、葬儀用に売られているもので十分です。
普段、ファッションを楽しむのが好きな方は、物足りないと感じるかもしれません。
しかし、お葬式はみんなで喪に服して追悼をする儀式です。
お洒落をしたい気持ちはぐっと我慢して、適切な装いをすることを心がけてくださいね。
お葬式の靴のマナー【女性編】
女性の靴の種類はとても多いので、一層色や素材に気をつける必要があります。
ヒールの高さや装飾品など、細かく注意していくことが大切です。
それでは、女性のお葬式の靴のマナーについてご紹介します。
黒いパンプスを履く
女性は、黒いパンプスを履くのが一般的です。
しかし、女性の靴の種類はとても多いので、選ぶのが大変ですよね。
お葬式の靴のマナーとして適切なパンプスの特徴はこちら。
- 光沢のない素材
- ヒールの高さは3~5cm
- つま先やかかとが出ていない(プレーントゥ)
まず、パンプスに多いエナメルなどの素材はNGです。
理由は華やかで目立ってしまい、光り物として扱われてしまうから。
布製など、光沢のない素材を選ぶようにしましょう。
ヒールの高さは、なるべく低いものを選ぶのがベスト。
高いヒールはフォーマルな場にふさわしくありませんし、コツコツと音を立ててしまうのでマナー違反になるからです。
華やかな印象になるピンヒールや厚底靴などもNG。
安定感がありフォーマルな印象になる、太めのヒールを選ぶのがおすすめです。
また、パンプスの形にもマナーがあります。
お葬式の靴のマナーとしてふさわしいのは、つま先やかかとが出てなくて先が丸い形をした「プレーン(ラウンド)トゥ」という種類のパンプスです。
サンダルのような形や、先が尖りすぎてるデザインのものはカジュアルすぎて、お葬式には不適切なので気をつけてくださいね。
お葬式の靴のマナー【男性編】
男性は革靴を履くのがマナーですが、実は細かい注意点があります。
フォーマルな場では、普段スーツに合わせているような革靴は不適切です。
ここでは、男性のお葬式の靴のマナーについてご紹介します。
黒の革靴を履く
男性は、黒色の革靴を履くのが一般的です。
しかし、女性のパンプスと同様に革靴の種類はとても多いので、選ぶのに迷ってしまいますよね。
お葬式の靴のマナーとして適切な革靴の特徴はこちら。
- 光沢のない素材
- ストレートチップ
- 靴紐を通す部分は内羽根式
革靴のほとんどはマットな質感ですが、光沢のあるエナメル素材などはNGです。
靴を磨いてくる場合は、光沢が出過ぎないように調整を心がけてください。
ストレートチップとは、つま先に一本の横ラインの切り替えが入っているデザインの革靴です。
フォーマル用として認識されているので、最もふさわしい形式だといえます。
※つま先が丸いプレーントゥでもOK。装飾の多いウィングチップは、カジュアル過ぎるので避けましょう。
また、革靴には「羽根」というものがあります。
羽根とは靴紐を通す部分のことで、この形状によってフォーマルかカジュアルかが分かれるのが特徴です。
お葬式にふさわしいのは、紐を通す羽根の部分が内側に縫い付けられている「内羽根式」。
細かい違いですが、マナーを万全に守るためには確認しておきたい部分です。
自分で判断がつかない場合は店員さんに相談するなどして、間違いのないように気をつけましょう。
お葬式の靴のマナー【子供編】
子供がお葬式に参列する場合のマナーは、それほど厳しくありません。
特に、年齢が低い場合はフォーマルな装いでなくても許容されがちです。
それでは、子供のお葬式の靴のマナーについてご紹介します。
未就学児は普段の靴でもいい
0~6歳の未就学児は、普段の靴で参列しても構いません。
ただし、以下のような靴には要注意です。
- 原色や蛍光色
- キラキラした装飾
- 歩くと音の鳴るもの
黒色にする必要はありませんが、お葬式の場に馴染むような配慮は必要です。
原色や蛍光色は目立ちすぎてしまうので、なるべく地味な配色の靴を履くようにしましょう。
小さな子供のマナーは厳格に決められていませんが、光り物は避けるのが無難です。
キラキラしたラメなどが使われているデザインの靴は、お葬式には不適切になります。
また、歩くと音の鳴る靴も葬儀ではタブーです。
注目を集めてしまいますし、追悼の場にはふさわしくありません。
フォーマルな場のために、シンプルな靴を普段用として持っておくと便利です。
小学生以上はフォーマルな靴を履く
小学生以上の場合は、大人と同様に喪服や制服を着用するのがマナーです。
靴も黒色で統一し、装いに合わせて調整しましょう。
百貨店や通販を見ると、子供用の葬儀靴もたくさん販売されています。
特に、親族のお葬式に参列する時は、マナーを厳格に守らなければなりません。
なるべく葬儀用の靴を用意して、着用するのがベストです。
お葬式の靴のマナーに関する注意点
お葬式の靴のマナーは、色や素材の他にもたくさんあります。
大人として恥をかくことがないように、1つずつ慎重にチェックしていくことが大切です。
最後に、お葬式の靴のマナーに関する注意点についてご紹介します。
男性は靴下の色に気をつける
男性は、喪服によっては靴下が少し見えてしまうこともあります。
見えてしまっても問題のないように、靴下は黒色の無地のものを履くようにしましょう。
靴下の丈は、ふくらはぎまであるような長めものがベスト。
丈の短い靴下は、素足に見えたりカジュアルな印象を与えたりと不適切なので、気をつけてくださいね。
女性はストッキングにも気を配る
女性は、黒いストッキングを着用するのがお葬式のマナーです。
生足で参列することはマナー違反になるので気をつけましょう。
注意点は、ほどよく薄い黒色のストッキングを選ぶこと。
お葬式では漆黒がふさわしいとされていますが、ストッキングだけは例外です。
また、反対に薄すぎるストッキングもカジュアルな印象を与えるのでマナー違反になります。
理想は、30~50デニールくらいのストッキング。
寒さが厳しい冬場は80デニールくらいまでなら許容範囲ですが、なるべく足が少し透けて見える薄手のものを選ぶのがベターです。
中敷は100円ショップで購入できる
見落としがちなマナーとして、靴の中敷の色があります。
一般的に肌色をしているので、靴を脱ぐ際には見えてしまうことも。
お葬式では座敷に上がることもあるため、なるべく中敷の色も黒色に合わせるのがおすすめです。
黒色の中敷は、100円ショップで購入することもできます。
急なお葬式に備えて、事前にストックしておけると安心ですよ。
お葬式の靴のマナーを徹底解説【まとめ】
お葬式の靴のマナーは、性別や年齢によって異なります。
最近は寛容になってきている傾向もありますが、遺族の方に不快な思いをさせないように配慮をすることは大切です。
女性も男性も、急なお葬式に備えて葬儀用の靴をあらかじめ準備しておけると安心です。