2019-09-09
お墓参りのお花は造花でもOK?タブーとおすすめ、片付けの方法をご紹介
この記事の目次
お墓参りには、お供え物としてお花が欠かせません。
綺麗なお花を飾ることは、ご先祖様のためにも参拝者のためにもなります。
気になるのは、おすすめのお花やタブーはある?造花じゃダメなの?という点。
今回は、そんな疑問にお答えするべくお墓参りのお花についてまとめてみました。
大切なご先祖様に向けて供えるものなので、マナーはしっかり守っておきたいですよね。
おすすめのお花やタブーになること、片付けの方法までご紹介しているので、この記事でしっかりと確認をしてみてくださいね。
お墓参りにお花を供える意味
お花は、華やかで美しい生の象徴として昔から人々に愛されてきました。
お墓にお花を供えることは、ご先祖様への愛情を示すことにもなります。
まずは、お墓参りにお花を供える意味についてのご解説です。
お墓を華やかにする
色とりどりのお花は、その場を一瞬で華やかにしてくれます。
お墓はご先祖様が眠っている聖地なので、お花を飾って華やかにすることはとても大切です。
また、生の象徴であるお花はエネルギーに満ちていて、人の心を浄化してくれる作用があります。
ご先祖様に対してだけでなく、私たち参拝者に対してもパワーと癒しを与えてくれるのです。
視覚的効果も大きいので、お花はためらわずに華やかなものを選んでいきましょう。
ご先祖様に喜んでもらう
お花を貰って不愉快な思いをする人はいませんよね。
自分のことを考えて選んでくれた美しいお花を見たら、誰もが喜んでくれるはず。
これは、ご先祖様でも同じことがいえます。
お供え物として綺麗なお花をプレゼントする、この感覚を持っておくことが大切です。
お墓にお供えするものだから…と難しく考える必要はありません。
お墓参りのお花の供え方
お墓参りでお花を供える時は、手順と方法があります。
せっかくの美しいお花を、台無しにしてしまうことがないように気をつけたいですよね。
ここでは、お墓参りのお花の供え方をご紹介します。
生花店で購入する
お墓参りのお花は、「仏花(ぶっか)」や「墓花(はかばな)」と呼ばれています。
しかし、これは特殊なものではないので、普通の生花店やホームセンターなどで購入が可能です。
1本ずつ自分で選んでもいいのですが、どれにしたらいいか分からないという方は、仏花用の花束を購入するのがおすすめです。
大体、どのお花屋さんでも仏花用の花束が販売されているので安心してくださいね。
お墓参りのお花にかかる費用ですが、平均は1,000円~3,000円程度です。
お花の種類や大きさ、時期によって値段は異なるもの。
予算とのバランスを見ながら、お花選びをしていきましょう。
お墓の掃除をする
お花を飾る前に、まずはお墓の掃除をしなくてはいけません。
汚いままお花を飾っても意味がありませんし、ご先祖様も悲しんでしまうからです。
前に参拝した時のお花があれば回収し、散った花びらはほうきで片付けます。
お墓全体の掃除をしたら、花立てを磨いて中の水を取り替えましょう。
新鮮な水を入れることが、お花を綺麗に長持ちさせるコツです。
詳しいお墓の掃除方法についてはこちらの記事をご参考にどうぞ!
正しいお墓の掃除方法と頻度は?おすすめの手順と道具をご紹介!
参拝者の方に向けて飾る
お花はご先祖様にお供えするものですが、参拝者の方に向けて飾るのが正しい供え方です。
遠くから見ても綺麗になるように、バランスを考えて配置しましょう。
お墓参りのお花を供える時のポイントはこちら。
- 左右対称にする
- 全体の色合いを調整する
- 3、5、7本の奇数の花を飾る
お墓の花立ては右と左に設置してあるので、お花も左右対称になるようにバランスを整えて入れるのが綺麗に見せるコツです。
片方だけにボリュームが偏らないように、気をつけましょう。
お墓参りのお花を生けるのに、色や組み合わせなどの決まりごとはありません。
基本的には自由に生けていいので、華やかになるように工夫をしてみましょう。
唯一のマナーとして、日本の仏教では花の数を3、5、7本の奇数にするという慣習があります。
これは、偶数が割り切れることから「死を分ける」として、縁起が悪いと言われているのが由来。
全く気にしないという方もいますが、親族で参拝する場合は念のため意識しておくと安心です。
お墓参りのお花の選び方【おすすめ】
お墓参りのお花を選ぶのにルールはありませんが、コツはあります。
選ぶお花や生け方によって、お墓の印象は大きく変わるのもの。
ここからは、お墓参りのお花の選び方やおすすめをご紹介します。
長持ちするお花を選ぶ
お墓参りは、なかなか頻繁には行けないですよね。
お花が枯れてしまうと、片付けるまでの間はどうしても寂しい印象になってしまいます。
少しでも長い間、お花を楽しむためにも長持ちするものを選ぶようにしましょう。
お墓参り用に人気で、綺麗に長持ちするお花はこちら。
- 菊
- コスモス
- カーネーション
菊は、弔事用のお花として最も有名ですよね。
長持ちすることはもちろん、柔らかく繊細な雰囲気がお墓にはぴったりといえます。
コスモスは、季節の花なので夏の終わり~秋にぴったり。
色の種類も多いので、ミックスすることで華やかな色合いを楽しめます。
カーネーションは、「愛情」の花言葉を持つ花。
穏やかで優しい色合いをしているので、お墓に供えるお花としては最適です。
他にも、上品で豪華なユリや元気いっぱいのひまわりなども人気を集めています。
ご先祖様が生前好きだったお花を入れるのもおすすめです。
季節のお花を取り入れながら、自由に組み合わせを楽しんでみてくださいね。
お墓参りのお花には造花を使ってもOK
お墓参りのお花に造花を使うことは、マナー違反にはなりません。
最近は、美しさを保てて衛生的だという理由から、造花を選ぶ人も増えています。
実は、造花を使うメリットはたくさんあるのです。
- 枯れない
- 水が腐らないので衛生的
- 散らからず片付けの手間が省ける
造花は枯れないので、いつ見ても美しい華やかなお墓の状態を保てます。
年に数回しかお墓参りに行けないという方も、これなら安心です。
生花ではないので、水が腐って悪臭がしたり虫が湧いたりすることもありません。
お墓を衛生的に保つためにも、造花は有効です。
また、花びらが散ることもないのでお墓の掃除はとても楽になります。
片付けをする時も水気がないのでそのまま捨てられるので、とっても手軽です。
ただし、人によっては造花を使うことに否定的な方もいます。
周りにそういう人がいる場合は、普段は造花にしてお彼岸やお盆の時だけ生花にするなど臨機応変に対応していくのがおすすめです。
お墓参りのお花のタブー
お墓参りのお花選びに決まりはありませんが、1つだけ注意点があります。
大切なのは、周りのお墓や参拝者に迷惑をかけないこと。
それでは、お墓参りのお花のタブーについてご紹介します。
トゲや毒のあるお花を選ぶ
お墓参りのお花選びにルールはありませんが、以下のような種類には注意が必要です。
- 椿
- バラ
- 曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
椿はとても美しい花ですが、落ち方に特徴があります。
頭から丸ごとボトッと一気に落ちてしまうので、少し縁起が悪い印象があるようです。
バラは、トゲのあるお花。
お供え物としてはふさわしくないので、気をつけましょう。
※どうしても飾りたい場合は、トゲを取り除くことをおすすめします。
また、曼珠沙華のような毒を持つお花も仏花としては不適切。
ご先祖様のために供えるには、失礼にあたるからです。
他にも、匂いの強すぎるものや花びらが散りやすいものは避けるのが無難です。
お墓のある墓地は、いろいろな人が利用する共同スペース。
周りの人に迷惑をかけることがないように、配慮は忘れずにしていきましょう。
お墓参りのお花を片付ける方法
お墓に供えたお花は、責任を持って片付けをしないといけません。
自分でするのがベストですが、場合によっては人にお願いをすることも可能です。
最後に、お墓参りのお花を片付ける方法についてご紹介します。
その日に持って帰る
遠方から訪れて、またしばらく参拝できそうにない場合はその日に持って帰ってもOK。
一旦、お供え物として生けてから速やかに回収しましょう。
少しもったいない気もしますが、そのまま放置することになると不衛生で、周りにも迷惑をかけてしまいます。
持って帰ったお花は捨てずに自宅で生けるなど、活用法を考えてみましょう。
次の参拝日に回収する
1ヶ月に1回くらいのペースで参拝できる場合は、次に訪れた時に回収をしましょう。
お花は枯れてしまっているかもしれませんが、少しの期間なら問題ありません。
しっかりと掃除をして、新しい新鮮なお花に入れ替えます。
どうしてもお花が枯れている期間が気になるのであれば、造花がおすすめです。
造花も季節によって種類を変えるなど、十分に楽しめるのでぜひご検討してみてくださいね。
後日、お寺へお願いする
お墓参りをする予定が行けなくなった、しばらく行けそうもない…そんな時は、管轄のお寺に電話をしてお花の片付けを依頼することも可能です。
ただし、これはお寺との信頼関係があることが前提です。
対応してもらえた場合は、法事の時に多めの金額を包むなどしてお礼はしっかりと伝えましょう。
お寺にお願いできない時は、お墓の掃除代行サービスを頼るという手段もあります。
料金は、5,000~10,000円程と比較的安く発注可能です(出張費やお花代は含まない)。
お墓を汚い状態で放置しておくことは、ご先祖様をぞんざいに扱うのと同じことになります。
なるべくお墓参りは頻繁に、どうしても都合が悪い時はお寺や代行サービスを頼って、綺麗な状態が保てるように心がけてくださいね。
お墓参りのお花は気持ちで選ぼう【まとめ】
お墓参りのお花は、気持ちで選ぶことが大切です。
ご先祖様の顔を思い浮かべながら、どんなお花なら喜んでもらえるかを想像してみましょう。
厳格な決まりはないので、難しく考えすぎずにお花選びを楽しんでみてくださいね。