2019-10-10

離婚協議書の効力を最大化する方法とは?【自作の仕方や無効となる例】

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離婚協議書の効力を最大化する方法とは?【自作の仕方や無効となる例】

この記事の目次

離婚をするときに重要な「離婚協議書」

必ず出さないといけないものではありませんが、作成しておくとメリットがたくさんあります。

でも、離婚協議書ってどこでもらえるの?効力はどのくらいあるの?

あまり馴染みのないものなので、疑問を抱えている方も多いと思います。

そこで今回は、離婚協議書の効力を最大化する方法をご紹介します。

離婚協議書の自作の仕方や無効となる例についてもまとめているので、これから作成する予定の方はぜひご一読ください。

離婚協議書とは

離婚協議書とは、夫婦が任意で作成する約束事の書面です。

公正証書にすれば、法的な効力を発揮することも。

まずは、離婚協議書とはそもそも何なのかについてご紹介します。

離婚後の約束事をまとめた書面

離婚協議書は、夫婦の合意のもとで作成します。

お互いの署名がいるので、勝手に作成して提出することはできません。

内容は、主に離婚後の養育費や慰謝料などお金に関する約束事について。

未成年の子供がいる場合は親権についての記述もできるので、作成しておくと安心です。

離婚協議書の形式は決まっておらず、原則自由に作成することができます。

ただし、効力を持つかどうかはまた別の話。

抽象的であったり離婚後の相手の行動を制限したりする内容は、効力を持ちません。

離婚協議書の書き方や効力を最大化する方法は、後の章でご紹介します。

公正証書にしてもらうと効力がアップする

公正証書とは、公証人に認めてもらう公文書のことです。

離婚協議書はただの紙切れですが、公正証書にすることで法的な効力を持つ正式な書面にすることができます。

公正証書にする方法は、主に2つあります。

弁護士に依頼するか公正役場に持っていくかです。

公証人が内容を確認して審査を行い、認められれば公正証書の完成。

内容によっては、添削を行われることもあります。

離婚協議書を公正証書にするメリットとデメリットはこちら。

メリット

  • 法的な効力が生まれる
  • 約束をしたことの証拠になる
  • 相手が支払いに応じない場合に強制執行ができる

デメリット

  • 手続きが大変
  • 請求する慰謝料に応じて手数料がかかる

一番のメリットは、離婚協議書の効力がアップすることです。

慰謝料や養育費等の支払いが止まった場合には、給与や財産の差し押さえなど強制執行もできるようになります。

デメリットは、手続きが大変で面倒なこと。

平日の昼間に、何度も夫婦で公証役場へ足を運ぶ必要があります。

また、公正証書を作成するには手数料がかかります

この手数料は、離婚協議書の内容で請求する慰謝料の金額によって決まります。

数千円から数万円以上と幅が広いので、事前に確認をしておきましょう。

離婚協議書の書き方

離婚協議の書き方に、明確な決まりはありません。

内容は夫婦の状況によって異なるので、要注意。

ここでは、離婚協議書の一般的な書き方をご解説します。

冒頭:離婚の合意について

離婚協議書の主な役割は、約束事を夫婦が合意したという証明です。

冒頭では、それぞれが離婚に合意していることを明記しましょう。

例文

夫○○(以下、「甲」)と妻○○(以下、「乙」)は、協議離婚することに合意し、令和○月○日に離婚届を提出する。

第1条:離婚協議書の合意について

離婚の合意とは別に、離婚協議書の内容の合意についても書きます。

例文

甲と乙は、この離婚協議書の内容に合意し、公正証書としてそれぞれ保管する。

第2条:未成年の子供の親権について 

未成年の子供がいない場合は、ここの章は飛ばして構いません。

例文

甲と乙の間に生まれた未成年の子供である長女○○(平成○年○月生まれ、以下「丙」)の親権者を乙と定める。乙は監護権者の権利を獲得し、丙が成年に達するまでこれを引き取り養育する。

第3条:養育費について

養育費は大切な問題です。

支払う期間や金額は、具体的に明記しましょう。

例文

1 甲は乙に対し丙の養育費として、令和○年○月から令和○年○月まで毎月○日に金○○万円を、乙の指定する口座へ振り込むこと。

2 養育費の振込手数料は甲の負担とする。

3 甲乙は、上記に定める以外にも丙に対して入学や入院など、特別な費用を要する場合は互いに誠実に協議して分担額を定めること。

4 養育費は、事情に応じて甲乙が協議のうえ増減できるとする。

第4条:面会交渉について

面会交渉とは、親権を持たない方の親が子供と定期的に会う機会のことです。

頻度や時間は、なるべく詳しく記載しましょう。

なお、面会交渉を認めないという内容を書いても無効になるので要注意です。

例文

1 面会交渉は月に○回、○時間程度とする。場所は甲乙協議のうえ、その都度決定。

2 面会交渉をする時は、事前に甲が乙に連絡を行うこと。

第5条:財産分与や慰謝料について

財産分与や慰謝料、保険金などがある場合は、それぞれ章を設けて記載しておきます。

以下の例文は、財産分与に関してです。

例文

甲は乙に対して、財産分与として金○○万円を令和○年○月○日までに、乙の指定する口座へ振込むこと。その際の振込み手数料は甲の負担とする。

第6条:年金分割制度について

年金分割制度を利用する場合は、記載をします。

それぞれの年金基礎番号なども明記しておきましょう。

例文

甲と乙は、年金分割制度を利用する。

(年金分割制度に対する詳しい内容もここに記載)

甲(平成○○年○月○日生)(基礎年金番号) 

乙(平成○○年○月○日生)(基礎年金番号)

第7条:清算の合意について

金銭に関する約束事の合意を、ここで証明します。

例文

甲と乙は、上記の内容以外の金銭、その他の請求を互いにしないことで合意した。

第8条:強制執行の承諾について(公正証書にする場合)

公正証書にする場合は、支払いが滞った時の強制執行についても記載します。

例文

甲と乙は、本合意について、強制執行認諾約款付公正証書を作成することに合意した。

最後:夫婦それぞれの署名、日付、押印

必須ではありませんが、書いておくと効力がアップします。

手書きでそれぞれが署名をしましょう。

例文

令和○年○月○日

(甲) 住所 氏名 押印

(乙) 住所  氏名  押印

離婚協議書の効力を最大化する方法

離婚協議書は、実際にはただの紙切れです。

効力を持たせるには、さまざまな工夫が必要。

それでは、離婚協議書の効力を最大化する方法をご紹介します。

必ず公正証書にする

離婚協議書の効力を最大化したいなら、必ず公正証書にしましょう。

手間とお金はかかりますが、法的効力が生まれるので効果は絶大です。

反対に、ただの離婚協議書にはほとんど効力がありません。 

一方が内容に応じなくても、法的執行ができないのであまり意味がないのです。

金銭的トラブルを避けるためにも、公正証書にすることをおすすめします。

弁護士に協力してもらう

離婚協議書の作成は、少し複雑です。

ちょっとした書き方の違いで、効力に差が出ることも。

効力を最大化して損をしないためには、弁護士に作成や添削を依頼するのがおすすめ。

最初から、公正証書として作成してくれることもあります。

弁護士への相談は電話やメールから気軽にできるので、積極的にご検討してみてくださいね。

日付や署名、押印をしておく

離婚協議書に日付けや署名、押印は必須ではありません。

しかし、これらをしておくことで効力は格段にアップ。

数秒で済むことなので、忘れずに明記しておきましょう。

また、離婚協議書は2通コピーして、それぞれが持っておくことをおすすめします。

これは一方が勝手に内容を改ざんするのを防ぐため。

どんなに信頼関係があっても、離婚後は他人になります。

念には念をで、トラブルの対策はしっかりと売っておくことが大切です。

離婚協議書はどこでもらえるのか【自作する方法】

離婚協議書に、専用の用紙はありません。

したがって、原則自分たちで作成する必要があります。

それでは、離婚協議書を自作する方法のご紹介です。

手書きで書く

まずは、手書きで書く方法です。

特に規定はないので、白い用紙に黒いペンで書くのがスタンダード。

内容の改ざんを防ぐために、消えないボールペンやマジックで書きましょう。

手書きで書くのが面倒な場合は、パソコンで打ち込んでもOKです。

署名欄だけは、必ず手書きで書いて押印してくださいね。

テンプレートを参考にする

ネット上には、離婚協議書の穴埋めテンプレートもあります。

ダウンロードして穴埋めをすれば、とっても簡単です。

不要なところや追記があれば、自由に変更してOK。

離婚協議書を一から自分で作るのが不安な方におすすめです。

離婚協議書が無効になる例

離婚協議書に書いたことは、何でも効力を持つわけではありません。

内容によっては、公正証書として認められないことも。

最後に、離婚協議書が無効になる例をご紹介します。

抽象的でよく分からない内容

抽象的でよく分からない内容は、効力を持ちません。

さまざまな解釈が取れるような内容もNGです。

特に、慰謝料や養育費ははっきりとした金額を記しておきましょう。

抽象的な悪い例はこちら。

  • 子供が自立するまで~
  • 暮らせる程度の生活費を~
  • 不貞行為に応じた金額の慰謝料を~

このような書き方では、具体的な期間や金額が分かりません。

子供が高校を卒業するまで、生活費として毎月○○円を、など明確に書きましょう。

離婚後の相手の行動を制限する内容

夫婦も、離婚後は他人になります。

そのため、離婚後の相手の行動を制限するような内容は書いても無効です。

相手の行動を制限するような内容の例はこちら。

  • 再婚をしてはいけない
  • 特定の人物と会ってはいけない など

子供との面会交渉は制限できますが、他人との関係の自由を奪うことは不可能です。

お互いの合意があっても法的効力は持たないので、気をつけましょう。

離婚協議書の効力を最大化する方法【まとめ】

離婚協議書の効力を最大化するには、公正証書にすることが欠かせません。

少し面倒な手続きが必要ですが、金銭的トラブルが起きないように作成しておくことが大切。

信頼関係があるから大丈夫と思わずに、できることはすべてやっておくのをおすすめします。

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