2019-10-10
辛い離婚を乗り越える4つのポイント~終活はあなたの味方~
この記事の目次
離婚、この2文字には切なくて辛い思いがぎっしりと詰まっています。
でも、辛いのは離婚そのものより、離婚に至るまでの経緯ではないでしょうか。
切なくて辛いから離婚に踏み切ったとも言える、その決意。
ですが、最近は離婚をそんなマイナスに捉えず終活の一環としてプラスに捉えている人が増えているようです。
今日は、離婚を前向きに捉える方法のひとつとして終活を見ていきたいとと思います。
ぜひ、ご覧ください。
終活とは
終活とは、自分の死と向き合い、生きている間に残された家族が困らないようにしておくこと。最後まで、自分らしく生きるための前向きな活動ということになります。
最近では、テレビでも終活をテーマにしたものが放送されているようですね。
芸能人でも、終活を宣言している人がたくさんいます。
その分、終活の多様化も進んでいるようです。
終活という言葉が出始めたころは、ただ、死を迎えるにあたって葬儀の準備、墓の準備などをしていくことでした。
しかし、ここ最近は身辺整理としてエンディングノートの作成、断捨離など金銭面を含めた終活を準備している人が多くいます。
そんな終活と離婚にはどんな関係があるのでしょうか。
離婚は終活の一環
離婚を決意するまでには様々な事情があるでしょう。
その決意の中に、終活を準備するにあたっての離婚を考える人が少なくないのです。
そこにはもちろん生きているからこそ離婚をする人、そればかりか、配偶者が亡くなった後の死後離婚までする人もいます。
それが、離婚は終活の一環とした捉え方と言えるのではないかという根拠です。
その中でも、特に目立つのが熟年離婚をするご夫婦ですが、熟年夫婦は一般的に20年以上の婚姻期間を指すようです。
▼熟年離婚についての詳細はこちら
関連記事リンク【熟年離婚の背景|終活を準備する年齢層の離婚】
結婚して20年以上も一緒に暮らしてきた夫婦にどんな辛いことがあったのでしょう。
その辛い原因こそが、終活につながることではないでしょうか。
終活の準備
離婚の原因は様々ありますが、その中でも多いのが性格の不一致です。
しかし、結婚して20年以上も経つという夫婦には性格の不一致という原因は当てはまるのでしょうか、20年以上もの間一緒に暮らしてきたのですよ!
では、結婚して20年以上も経つ熟年夫婦にはどんな原因から離婚、終活を考えるのでしょう。
夫と同じ墓は嫌!
日本では、一般的に結婚したら嫁ぎ先である夫の先祖代々の墓に入るという慣習があります。
ですが、最近はそんな慣習に不満を持つ妻たちが増えているようです。
「なぜ、死んでまで夫と同じ墓に入らなくてはならないの?」
このように、同じ墓に入りたくないと訴えるのは女性に多いと言えます。
こんな風に思わせる夫たちは妻にどんな辛い思いをさせてしまったのでしょう。
離婚を決意するまでの辛さには、夫の家族との関係に不満があったのでしょうか、もしかしたら夫が浮気をしたのかもしれません。
あるいは、妻の実家のお墓を継ぐ人がいないというケースもあるかもしれません。
日本では、妻が夫の墓に入るという慣習はあるようですが決まりではありません。
ですが、いくら夫と同じ墓は嫌だとごねても、夫より先に亡くなってしまえば自然な形で夫の先祖代々の墓に埋葬されてしまうでしょう。
そんなことにならないために、生きているうちに終活を準備して自分の死後はどうして欲しいのかはっきりさせておくことが大事ですね。
長年の横暴に耐えてきた
これこそ離婚に至るまでの辛い理由ではないでしょうか。
特に、団塊(だんかい)の世代の男性は仕事、仕事と家庭を顧みる(かえりみる)こともなく妻を蔑ろ(ないがしろ)にしてきた人が少なくありません。
子育ても妻一人に押し付けるばかりか、妻への態度も横暴そのもの。
そこに、夫の母親との嫁姑問題が加わればさらに辛くなります。
大嫌いな姑と離れるためには離婚しかない、と何度も思ったはずです。
いつも見て見ぬふりの夫。
それでも、妻は子どものためと我慢を重ねていたのです。
そんな時に、初めて自分の人生を見つめ直す機会が離婚終活です。
果たして、自分の人生はこれで良いのだろうか、私の人生はどこにあるのだろうと。
そして、初めて自分のための人生に取り組む作業をし始めるのです。
夫婦としてのコミュニケーションがない
これは、熟年夫婦だけではありません。
妻は、家にいて夫に話したいことがたくさんあるのに夫は耳を傾けようともしない、これは新婚当時にはよくあることです。
やがて、子どもが出来ると妻の関心はいっぺんに子どものみになり、夫は相手にしてもらえません。
さらに、年が進むと妻はパートに出るようになり、気持ちが外に向きます。夫は夫でそんな家庭に嫌気がさし飲んで帰ってきたり不貞を働くことも出てきます。
それでも、どうにか家庭生活が成り立っているのは子どもがいるから。
そのうち、子どもが結婚したり独立してしまうと家庭生活は成り立っていかなくなります。
夫婦は夫婦だけでコミュニケーションを取ろうとはしないからです。
夫は言わなくても分かっているだろう、妻は言わなくても感じ取ってほしい、そんな双方の思いがますますすれ違いを生んでしまいます。
これが夫婦だと言えるのだろうか、離婚が頭をよぎる瞬間かもしれません。
死後離婚(造語)とは
死後離婚とは、配偶者の姻族関係を断つための離婚のことを言います。
▼死後離婚についてはこちら
関連記事リンク【終活ならではの離婚届!?死後離婚の書類の書き方や実例、介護問題】
この問題は終活をするにあたって非常に大事な選択となるので慎重に考えてみましょう。死後離婚、冷たい選択をするようですが自分の人生を自分らしくするための選択です。
離婚終活、4つのポイントを紹介
それでは、終活の一環と捉えた離婚は何から始めれば良いのでしょうか。
離婚をして自分らしく生きていくために、まずできること。
自分を見つめ直してみませんか?
きっと、これまでの人生で忙しくしていて自分のことに気が付いていない部分があるかもしれません。
それから、自分には何が必要で何が要らないかをチェックしていくのです。
ポイント① エンディングノートの作成
エンディングノートはどんな形でもいいのです。
パソコンに残すことでも、ノートに手書きするのでも構いません。
▼エンディングノートの作成の詳細についてはこちら
関連記事リンク【離婚して再婚、離婚してシングル|それでもしたい終活のススメ】
ポイント② 財産分与
エンディングノートの作成を作成してみると気が付くことがあります。
離婚するにあたり、大事なことは財産分与の部分です。
あなたの住む家が持ち家(マンションも含む)場合、半分はあなたのものとなるわけですから家や土地の価値を知っておく必要があります。
また、財産は家や土地ばかりではありません。
夫婦には夫婦共有財産というものがあり、婚姻中に積み立てた財産は夫婦2人で折半できるのです。
例えば、夫婦名義の生命保険や預貯金、ゴルフの会員券や退職金なども夫婦共有財産になります。これら財産分与を請求する際は、事前に資料をしっかり揃えて配偶者に話し合いを挑む(いどむ)ようにしなければなりません。
配偶者との話し合いで上手く解決しなかった場合は、家庭裁判所の離婚調停や離婚訴訟で解決できる方法もあるので検討しましょう。
この財産分与で注意するのは、配偶者が婚姻前から保有している財産や相続を受けた財産などは財産分の対象にはならないということです。
ポイント③ 年金分割
離婚で年金分割を受けとるケースがあります。
しかし、この年金分割は分かりづらいことが多く誤解が多いようなのでここで整理してみましょう。
まず、年金分割を受けることができる対象の年金は厚生年金と共済年金だということです。
この厚生年金や共済年金に夫婦のどちらかが(または両者)加入していて夫婦の婚姻期間中に支払った保険料に応じて離婚後に受け取る金額を調整する制度となります。
ただし、年金分割は必ずしも半分ずつ受け取れるとは限りません。
分割の対象になるのは、婚姻期間中に支払った保険料になります。
熟年離婚のケースでも、妻が分割として受け取れる年金は2~3万円程度ということが多いようです。
年金分割の対象が厚生年金や共済年金だけということで、職業が会社員や公務員の場合だけとなります。
夫の職業が自営業で基礎年金だと対象とはならないので年金分割は受け取ることができません。
年金分割には、合意分割と3号分割という手続きがあります。
ご自分の対象が合意分割なのか3号分割なのかによって手続きの方法が変わってくるようです。詳しくは年金事務所に問い合わせてみましょう。
ポイント④ 慰謝料
婚姻生活中に配偶者の浮気や不倫、または身体的な暴力などのDVを受けたことがあると、慰謝料を請求することができます。
ここで注意しなければならないのが、慰謝料請求には証拠が必要だということです。
離婚協議になる場合は証拠があると有利になるので事前に証拠を保管しておきましょう。
慰謝料は、婚姻期間が長くなるほど高額になるようなので慰謝料の相場を調べておくことも重要です。
▼慰謝料の相場についてはこちら
関連記事リンク【離婚の慰謝料は誰が支払う?|慰謝料の相場を紹介】
熟年離婚の場合の慰謝料の相場は、配偶者の浮気や不倫などの不貞で300万円程度、DVは150万円を超えることもあるようです。
まとめ
離婚は辛いもの、そんな想いとは裏腹にやらなくてはならない現実がたくさんあります。
だって、離婚はあなたがこれから前向きに生きていくための手段なのですから。
辛い離婚を乗り越えるための終活です。
子どもがまだ成人していなければ、子どものことも含めて考えなければなりません。
親としての責任は果たさなければなりませんが、子どものためにも自分を大事にすることが明るい未来につながるのではないでしょうか。
これからの人生を悔いのない自分らしく送れるようにエンディングノートを作成してみてくださいね。
終活を準備することで、きっと、良い答えが見つかるはずです。