2019-11-11
離婚で慰謝料をゲットする方法とは?【慰謝料相場と弁護士費用を解説!】
この記事の目次
「離婚」と聞くと連想ゲームのように「慰謝料!」と思い浮かべてしまうのは私だけでしょうか。
そうでなくとも、離婚をすると慰謝料が必然的に発生するものだと思っている人もいるようです。
ところが、離婚したからと言って、そうそう簡単には慰謝料をもらったり支払ったりはありません。
では、どんな場合の離婚だと慰謝料が発生するのでしょうか。
この記事では、慰謝料が発生する離婚の形や慰謝料の相場、弁護士費用などを調べてみました。
ぜひ、ご覧ください。
慰謝料の定義
離婚で発生する慰謝料というものは「精神的苦痛に対しての損害賠償」だとされています。
もし、これが本当なら精神的苦痛を受けたら誰でもどんな離婚でも慰謝料はもらえるのでしょうか?
精神的苦痛は目に見えないもので判断が難しいように思えます。
ここでは、その精神的苦痛を詳しく見ていきます。
精神的苦痛とはどんな苦痛?
慰謝料という言葉は、交通事故などに遭った場合に聞くことがあります。
交通事故では、事故に遭ったのですから怪我をしてしまうので、それに対する治療費、入院費、などが発生します。
それを、加害者側から保険で損害賠償金という形で支払われます。
そして、交通事故の場合でも交通事故慰謝料というものが発生します。
こちらの交通事故慰謝料も被害者が交通事故によって受けた精神的苦痛に対する慰謝料になるようです。
交通事故の精神的苦痛というのは分かるような気がしませんか?
だって、事故にあって相当怖い思いをしたのでしょう。
一生、忘れられないほどのこと、トラウマにもなりそうですよね。
離婚で受けた精神的苦痛もこの交通事故と同じように怖かったり辛かったりした精神的苦痛と同じことが言えそうです。
離婚における精神的苦痛の原因と慰謝料の相場
交通事故慰謝料の場合は分かりやすいですが、離婚で発生する慰謝料の精神的苦痛とはどんなものがあるのでしょう。
精神的苦痛とはなかなか他人には分りにくいようです。
精神的苦痛1. パートナーの不貞行為
夫あるいは妻が浮気や不倫などの不貞行為を働いていた場合、精神的苦痛を感じないパートナーはいませんよね。
不貞行為は裏切り行為でもあります。
信じていたパートナーに裏切られたのですから、毎日毎日イライラして夜も眠れない、食欲もなくなり何もやる気がなくなるはずです。
そうなれば、精神的苦痛どころかうつになってしまいかねません。
このようなケースになると医者に行って診断書をもらうこともできます。
医師の診断書があると、慰謝料の相場は高額になるので病院に行かれた方は診断書を大切に保管しておきましょう。
パートナーの不貞行為で発生する慰謝料の相場は100~300万円程です。
医師の診断書がある場合は、100~300万円以上に上がる可能性があります。
パートナーの不貞行為には次のことを注意してみてください。
・不貞行為がどれぐらいあったのか
・その期間
・その経緯
以上のことが慰謝料の算定対象とされるようなのでパートナーに怪しい態度が見られたらこれらを観察してメモしたり証拠を取っておくと離婚の際に有利になるようです。
また、不貞行為の相手にも慰謝料を請求することができます。
この場合は、不貞行為の相手がパートナーが既婚者だとは知らなかったり、パートナーが無理矢理行為に及んだというケースは請求できません。
そしてもう1つ、もうすでにパートナーから十分に慰謝料を支払ってもらっているという場合にも請求はできないので注意しましょう。
精神的苦痛2. 言葉の暴力・モラハラ(モラスハラスメント)
日常的に「死ね!」「バカ」「殺すぞ!」などといった言葉の暴力を繰り返される。また、反対に無視されたりバカにするような態度を取るといった行為も精神的苦痛を受けたことになります。
生活態度をいちいちチェックし嫌がらせを言うモラハラですね。
まるで質の悪い大人のいじめです。
いじめでは自殺をしてしまう人がいるくらいなのですから精神的苦痛も大きいのではないでしょうか。
このモラハラでも慰謝料を請求することができます。
モラハラの慰謝料の相場は数十万円~300万円程。
また、モラハラによって精神的苦痛を受けうつ病になってしまったと言うとさらに金額は上がってくるようです。
ただ、証拠が必要となるのでモラハラを受けたときのメモや録音をとっておきましょう。
また、うつ病の証明として医師の診断書が必要になるので病院でもらっておきます。
モラハラを受けた精神的苦痛に慰謝料を請求する場合、面と向かって話し合いをするのが怖いということもあります。
そのような場合は、第三者と一緒に話すか、弁護士さんにお願いすることもできます。
弁護士さんのお話は後に詳しくしたいと思います。
精神的苦痛3. DV
DVは、詳しく言うと配偶者暴力と言います。
つまり、配偶者、事実婚でパートナーのことや親密な関係の男女間にある暴力。
この暴力が、肉体的な殴る蹴るといった暴力だけではなく、精神的なことである人前でバカにしたり暴言を吐く、生活費を渡さないといったことも含まれます。
そしてもう1つに性的暴力もあります。
嫌がっているパートナーに無理やり性行為を強要したり避妊に協力をしないといったことも性的暴力にあたります。
このDVによる精神的苦痛の慰謝料の相場は、50~300万円程。
こちらのDVでも、パートナーと2人で話し合いをするのが怖いと言う理由で離婚できなかったりすると困ってしまいますよね。
そのような場合でも、弁護士さんに相談してみましょう。
慰謝料の相場に関しては下の記事を参考にしてくださいね。
【関連記事リンク】離婚の慰謝料は誰が支払う?|慰謝料の相場を紹介
慰謝料が発生しない離婚
上記にもありましたが、離婚をしたからといって必ずしも慰謝料が発生するわけではありません。
例えば、妻が夫に原因があると言う理由で離婚して慰謝料を請求したいとします。
妻が夫は自分に無関心で自分勝手だということから精神的苦痛を感じているということなのです。
さらに妻は専業主婦なので離婚したら生活に困るため慰謝料をもらわないと生活できないと思っています。
ところが、離婚は成立するかもしれませんが慰謝料は請求できません。
この場合、妻は夫に原因があると言っていますが、夫には慰謝料を発生させる程の明確な原因がなかったのです。
妻から見た夫は無関心で自己中心的ということが離婚原因でしたが、このような理由は抽象的で精神的苦痛を明確にすることはできません。
このように、離婚原因があまりにも抽象的なものだとパートナーの違法性を立証することが難しくなるため慰謝料の請求はできないことが多いようです。
また、離婚原因で1番多いと言われる性格の不一致や価値観の相違なども慰謝料が発生するケースはごくわずかになります。
慰謝料請求を確実にするには
離婚をするからと、どんな理由でも慰謝料はもらったり支払ったりするわけではありません。
それでも、精神的苦痛を感じて離婚するのだったら少しでも慰謝料を支払ってもらいたいですよね。
離婚原因が明らかにパートナーの不貞だったり、暴力だったりしても証拠がないと慰謝料をもらえないケースだってあるのです。
それでは、どうしたら決定的に慰謝料の請求をすることができるのでしょうか?
専門家、弁護士に相談してみよう
パートナーが不倫をしていて離婚したいけど慰謝料ってもらえるのかな。
または、夫にいつもバカにされて別れたいけど慰謝料の請求の仕方が分からない。
そんな人は、弁護士さんに相談してみませんか?
離婚問題で悩むことはたくさんあります。
もう我慢できないほど悩んだ上、慰謝料の請求もせずに泣き寝入りして離婚してしまう人も少なくはないようです。
そんな人こそ、弁護士さんに相談してみることをおすすめします。
離婚問題は法律的なことがたくさん含まれているため一般の人では分からない問題がたくさんあるのです。
その点、弁護士は法律のプロなので次のことが可能です。
・慰謝料の獲得・増額
・不貞やDVなどの証拠集め
・適切な手続き
弁護士費用は高い?(弁護士費用の相場)
誰だって弁護士さんに相談したい、でも、費用がね~という声が聞こえてきそうです。
離婚問題でも最初の相談だけは無料で行ってくれるところもあるようですが、それ以降の費用はというと高いイメージがありますよね。
まず、弁護士費用にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
・相談料
・着手金
・成功報酬
・日当、実費
相談料は1時間で5,000円~10,000円が一般的なようですが最初の相談だけは無料で受けている弁護士事務所もあるようです。
着手金は依頼をしたら支払う料金になるので、結果に関わらず必ず支払うことになり20~30万円が相場。
成功報酬とは、慰謝料の10~20パーセントが相場だということですが、弁護士事務所によって多少違ってくることもあるようです。
日当と実費については、日当は弁護士が弁護士事務所の外で活動したことによる費用で1日1~2万円が相場のようです。
実費は、慰謝料の交渉で発生した交通費や資料のコピー代などにあたります。
弁護士費用の相場はやはりケースバイケースのようですが、それなりにかかりそうですね。
それでは相談できないと言う人には法テラスという日本司法支援センターがあります。
法テラスでは、様々な法的なトラブルに関する問い合わせを受けてくれます。
離婚をすぐにしたいのだけど、費用が不安だと思う人は法テラスに相談してみましょう。
▼法テラスのアクセスは下記からどうぞ
【関連記事リンク】お近くの法テラス(地方事務所一覧)
まとめ
悔しい思いをしながらの結婚生活に耐えられない、離婚したいけど慰謝料がもらえるのか不安、このような悩みを抱えている人はたくさんいます。
でも、勇気を出して立ち上がってみましょう。
1人では何も分からなくて不安だという人は是非、弁護士さんに相談してみてください。
費用が心配なら相談だけでもしてみて改善策を考えてみてはいかがでしょうか。
または、法テラスに相談するのもアリです。
慰謝料がもらえる方法が見つかるかもしれません。
まずは、勇気を出して立ち上がってみることをおすすめします。
あなたが立ち上がらなくては何にも解決しませんよ!