2020-01-01

介護レベルは高いほど良いの?【要介護認定3と4の違いと基準も解説】

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介護レベルは高いほど良いの?【要介護認定3と4の違いと基準も解説】

この記事の目次

現在、日本では高齢化が急速に進んでいると言われています。

それだけなら何の問題もありませんが、高齢になるとは老いてくるという現実があります。

人は誰もが平等に老いるのですから何が問題なの?と思われる方もいるかもしれませんが、

老いると身体機能の低下から自力だけでは日常生活が送れない方が増えてくるのです。

つまり、介護が必要な状況になってきます。

そして、その介護にはレベルがあり、レベルに合わせた介護が必要となるのです。

この記事では、介護のレベル、レベルに合わせた介護について解説してみました。

ぜひ、ご覧いただき、皆さんにも一緒に老いや介護について考えていただきたいと思います。

介護レベルとは?(要介護3と4の違いも)

高齢になると様々な身体機能が低下してしまい自分の力だけでは日常生活が困難になる方が増えてきます。

その症状もまた様々で介護を全く必要としない高齢の方もいれば寝たきりになる方もいます。

介護レベルとは、介護が必要とされる高齢者お一人お一人の症状に合わせた介護のレベルのことを言います。

そもそも介護って何?

介護とは、障害のある方の生活を支援したり、高齢者や病気の方の介抱やお世話することを言います。

介護レベルは7段階

介護レベルは要介護度とも言われ、介護を必要とする高齢者の心身の状態に応じて次の7段階に分けられます。(目安)

要支援1

・食事や排泄はほとんど1人でできる

・居室の掃除、自身の身の周りの世話で一部に何らかの介助が必要

・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えが必要

要支援2

・食事や排泄はほとんど1人でできる

・居室の掃除屋や身だしなみ、身の周りの世話に何らかの介助が必要

・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えが必要

(要介護になるおそれがある)

要介護1

・日常生活の一部に部分的に介護が必要

・排泄や入浴、着替えなどの一部に介助が必要

要介護2

・排泄や入浴などの一部、または全てに介助が必要、着替えに見守りが必要

要介護3

・重度の介護が必要

・排泄や入浴、着替えなど全てに介助が必要で認知症に伴うような問題行動が見られる

要介護4

・最重度の介護が必要

・排泄や入浴、着替えなど全てに介助が必要で認知症に伴う問題行動がさらに一層見られる

要介護5

・寝たきりで生活全般に渡り前面的な介護が必要

介護が必要になる原因

日本は世界でも有数な長寿国として有名なことは皆さんもご存知のことと思います。

ですが、「健康寿命」である誰かの助けがなくても日常生活を支障なく過ごせる期間は平均寿命よりも約10年も短いのです。

そのため、多くの方が高齢になると介護が必要になるのが日本の現状だと言えます。

いったい、その原因とはどんなことなのでしょう。

原因1.脳卒中

脳卒中にかかる方は大変多く、命に関わる病気の1つです。また、一命を取り留めたとしても半身麻痺(はんしんまひ)や言語障害などの後遺症が残ることが少なくないようです。

寝たきりにつながる病であると同時に要介護の最大の原因になっています。

原因2.心臓病

日本人の死因、第2位を占めていると言われる心臓病は要介護のリスクも高いようです。

代表的な心臓病は「心筋梗塞」「狭心症」などがあります。

原因3.糖尿病

国民病とも言われる糖尿病は日本人にとって身近な病気の1つです。

現在、日本で糖尿病が強く疑われる人、糖尿病予備軍を含めると約2000万人を超えると推計されます。

原因4.骨折

高齢者は加齢に伴い、筋力が低下することから歩く際に足が上がらなくなり転倒してしまうことが多くなります。また、骨ももろくなっているため転倒してしまうと骨折につながることも多くなってしまいます。

骨折すると治りも遅く、立つことや歩くことができなくなり要介護になってしまうのです。

原因5.ロコモティブシンドローム

ロコモティブシンドロームとは、骨や関節、軟骨、筋肉、神経などを総称で運動器と言いますが、高齢になるとこの運動器の機能に障害が起きて立ったり歩いたりする移動機能が低下したことを言います。

ロコモティブシンドロームが進行すると要介護や寝たきりになるリスクが高くなるとされています。

このような原因で要支援、要介護となる高齢者が増えるようですが、たとえ大きな病気にならなくても年をとればとるほど、心身の機能が低下することから85歳以上の高齢者では約60%近くの方が要支援、要介護になってしまうようです。

要介護度別認定者数の推移

ご覧いただくと分かりますが、要介護度認定を受ける高齢者は年々増加、目ざましい勢いで増えています。

介護度

参照:厚生労働省

介護レベルは誰が決めるの?

介護レベルである要介護度は介護認定によって決定されます。

介護認定は介護が必要な方がお住まいの市区町村にある介護認定調査会により症状や状態が調査され、どのレベルで「介護保険支給限度額」や、どのような「介護サービス」を受けることができるのか判断されます。

介護認定については下の記事に詳しく書かれているので参考にしてくださいね。

【関連記事リンク】介護認定を受けるには訪問調査が必要?!申請から認定までの流れを解説

レベルによって違う「介護保険支給限度額」と「介護サービス」

介護認定調査が終わり、介護レベルが決まるとレベルに合わせた「介護保険支給限度額」と「介護サービス」が受けられます。

介護保険支給限度額

介護保険で受けられる毎月の支給限度額は要介護度のレベルによって異なります。

レベルは要支援1,2と要介護1~5までになりますが数字が大きくなればなるほど重度だと判断されるので手厚い介護が必要となります。

つまり、要介護度のレベルが高くなるほど支給限度額も高額になるのです。

介護サービス

介護保険で受けられるサービスには、ご自宅で生活しながら受けることができるサービスと、老人ホームなどの介護施設に入所するサービスがあります。

この介護サービスでも要介護度のレベルが高くなるほど利用できる日数や時間は多くなります。

自宅で生活しながら受けられるサービス

自宅で受けられる在宅系介護サービスには「通所介護」と「訪問介護」があります。

どのようなサービス内容なのでしょう。

通所介護

皆さんが、ご自宅の近くや町で見かけることが1番多くなる「ディサービス」が通所介護の1つです。

ディサービスは、ウィークディや土曜日の昼間に高齢者を預かってくれるサービスになります。高齢者の保育園というところでしょうか。

自宅で家族と暮らしていても日中は仕事で留守にしがちになり、高齢の方だけでお留守番するのが難しい場合がありますが、そんな時に安心してお願いできるサービスですね。

ディサービスでは、食事はもちろん、入浴やレクリエーションで同世代のお仲間と楽しい1日を過ごすことができます。

送迎バスでお迎え、送りなどがあるので歩くのが困難な方でも通うことができます。

また、ディサービスでもリハビリメニューに重点を置いた施設や認知症患者などの対応を専門にした施設などがあるようです。

短期入所生活介護(ショートステイ)

短期入所生活介護とは、自宅で生活している高齢者が何らかの都合で家族が数日家を留守にする場合や家族が介護疲れなどでリフレッシュしたい場合などに一定の期間だけ入居することができるサービスです。

ご家族にとっても要介護の高齢者にとっても安心して受けられるサービスですね。

訪問介護

訪問介護とは、主にお一人で暮している高齢者向けの介護サービスです。

ホームヘルパーと呼ばれる介護職員が要介護の高齢者の自宅に訪問して掃除や洗濯、買い物や食事の準備や介助などを行ってくれます。

時には、病院の付き添い、薬をもらってくるといったサービスも行います。

介護度

介護施設系サービス

介護保険を利用したサービスには施設に入所できるサービスもあります。

自宅での介護が難しくなった高齢者が利用することができるようですが、要介護度レベルも高くなるようです。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは要介護度3以上が入居条件になります。(例外有)

要介護度3以上ということは、身体機能の低下が顕著に見られる、また、認知症の症状も進んでいる方などが入所する施設です。

特別養護老人ホームについては下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね。

【関連記事リンク】特別養護老人ホームとは何か?費用減免や入所条件について解説します

介護老人保健施設

介護老人保健施設は、ケガや病気で病院に入院、治療して退院はしたもののまだ回復まではしていない方のために自宅復帰、社会復帰してもらうための施設です。

介護老人保健施設については下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね。

【関連記事リンク】介護老人'保健'施設とは?老健と特養の違いや費用、看護師の役割を解説

地域密着型サービス

要支援の認定を受けた高齢者のサービスとしては地域密着型サービスの利用ができます。

介護認定レベルが要支援となった高齢者を対象にした介護予防サービスでは各自治体によって体を動かすエクササイズをはじめ脳機能を維持するためのトレーニングなど、あらゆる専門家を招いて取り組まれています。

福祉器具貸与サービス

要介護レベルになられた高齢者には介護保険を使って介護用品をレンタルすることができます。

介護用品レンタルで、介護ベッドや車いす、歩行器などが1割負担(2割負担)で貸与することができます。

介護用品のレンタルについては下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね。

【関連記事リンク介護用品って結局どれを選べばいいの?オススメ20選|便利グッズもご紹介

また、介護保険を使って自宅をバリアフリーに改修することも可能です。

自宅のリフォームについては下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね。

【関連記事リンク】介護認定後に手すり選ぶポイントとは?介護リフォームの費用相場も紹介

要支援では介護サービスは受けられないの?

ここまで見ると、介護レベルが高くなるにつれて手厚いサービスが受けられることが分りましたが、要支援レベルでは介護サービスは受けられないのでしょうか?

そんなことはなく、上記にもあったように要支援1,2の高齢者は介護予防サービスが受けられます。

要支援の高齢者は、地域包括支援センターで介護予防ケアプランを作ってもらいましょう。

まとめ

介護が必要になった高齢者は介護認定調査を受けて介護レベルを認定してもらう必要があります。

介護レベルが1つ変わるだけで介護サービスの内容や利用額も大きく変わってくるようです。そのため、介護認定調査を受けるときは高齢者の日頃の様子が適切に伝わるようにしたいものです。

特に、要支援と要介護では介護保険支給限度額や利用できるサービスに差があるため認識のくいちがいが出ないようにしっかりと確認するようにしましょう。

また、高齢になったときに要介護とならないように日頃から介護予防を意識した生活を心がけましょう!

 

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