2020-01-01

行政書士が終活アドバイザーとして活躍するには?仕事の探し方もご紹介

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行政書士が終活アドバイザーとして活躍するには?仕事の探し方もご紹介

この記事の目次

最近ブームになっている「終活」について、関心を持つ人々が多くなっています。

ブームになっていることもあり、「終活アドバイザー」など、終活を考えている人々に専門的なアドバイスができる専門家の存在がクローズアップされてきました。

行政書士の有資格者が、「終活アドバイザー」などの資格を有することが果たして必要なのか、調べてまとめてみました。

1 国家資格ではなく民間資格

まず、世間でさまざまな終活関連資格があるようなので、どのようなものがあるかを調べてみると、次のようなものがありました。

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  1. 終活ガイド 
  2. 終活アドバイザー
  3. 終活カウンセラー
  4. 終活ライフケアプランナー
  5. 終活マイスター
  6. 終活士 
  7. 終活診断士

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それぞれの資格に共通することは、民間の団体が主催する資格であることで、国家資格ではないことです。

 

ちなみに、これらの資格を取得するためには次のとおりとなります。

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終活ガイド 講義3時間、試験あり、試験料5,000円

 

終活アドバイザー すべて通信講座(スクーリングなし)、試験あり、講座受講料35,000円、アドバイザーとして活動するためには協会入会(入会金4,000円・年会費)が必要

 

終活カウンセラー 級別の勉強会への参加が必須、試験あり、初級9,970円、上級39,960円、上級インストラクター200,000円、活動するためには協会への入会(月会費380円)が必要

 

終活ライフケアプランナー 通信講座及びマイスター講習会への参加、試験あり、通信講座受講料37,000円、ネット申込で1万円オフ、マイスター講習会は別途受講料等が必要、活動するためには協会への入会(年会費6,000円×3年分一括納付)が必要

 

終活士 養成スクール東京港での所定カリキュラム受講(3日間) 必須、試験あり、スクール受講料97,200円、試験受験料37,800円、活動するためには協会への入会(月会費1,000円・5年ごとの更新時に8,000円別途)が必要

 

終活診断士 eラーニングで受講、試験無し、eラーニング受講料10,000円、資格認定には別途申請料(25,000円)が必要

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便利な世の中になったもので、所定の場所に通うことなく通信教育やeラーニングで取得可能になっている資格も多いようです。

費用については、どれだけの学習内容でどの程度の教材やアフターフォローが得られるかで「高い」か「安い」かの実感が変わると思います。

まず、自分がどのようなことを学びたいのか、学んだことをどのように活かしたいのかを考えて判断されることです。

特に、仕事に活かしたい、独立開業に活かしたいという場合は、できる限り市中の知名度の高い資格を選ぶ方が信用度もアップするでしょう。

2 業界団体への登録も必要

先述したそれぞれの資格については、業界団体への登録が必要な場合が大半です。

受講生に対して「カウンセラーを名乗りたいなら今後も協会員として活動しなさい」というものですが、終活関連に限らず、一般的な資格や習い事はこのようなビジネスモデルが大半です。

あなたが、仕事において資格の名称を語る必要があるならば「必要経費」と割り切って支払うべきでしょう。

仕事によっては有資格者に手当てが出ることもありますが、有資格者であることを証明するために「合格証書」「認定証」などの提出が必要となる場合もあります。

この場合、これらの書類の作成を協会事務局に依頼すると、交換条件に協会への加入を勧められる場合もあります。

今後もこの資格を活かしたい、学び続けたいという意欲があるならば、協会に加入すれば同じ志の人たちと交流する機会もありますし、スキルアップ研修を受けるチャンスも生まれます。

実際のところ、資格を取って満足するのか、今後も活用し続けるのかで、登録に関する費用への考え方も変わってくるのかもしれません。

3 終活に悩む人々にアドバイスを送るのが目的

終活アドバイザーは、終活に悩む人たちにその手順や具体的な方法を分かりやすく説明することが目的です。

終活と言っても、その内容は多岐にわたります。

 

  • 財産の処分や分与
  • 葬儀の方法や形式
  • 埋葬場所やその方法
  • 友人、知人への連絡

 

これらのことを、1人で考えて実行するのは少々辛いかもしれません。

終活アドバイザーは、その辛さを解消するためのサポート役としても期待されているわけです。

終活の内容について、終活アドバイザーが何をなすべきかを考えてみましょう。

 

  • 財産の処分や分与→財産目録の作成、処分方法の検討、遺言状の作成
  • 葬儀の方法や形式→誰を葬儀に呼ぶのか、宗教的な形式はどうするか
  • 埋葬場所やその方法→どこの墓地に納骨してもらうのか、墓地ではなく永代供養や散骨も検討するのか
  • 友人、知人への連絡→いつのタイミングで連絡するのか、どこまでの友人や知人に連絡するのか

 

終活において、具体的になすべきことを付け加えてみるとこうなります。

そして、それぞれの事について、書類のひな型を提供したり、実例を挙げて説明するのが、終活アドバイザーの役割と考えましょう。

特に、私たち行政書士の立場になると、遺言状など法的に有効性が求められる書類にについて、依頼主様の承諾を得て作成を代行したり、公証人役場での証明、金融機関の貸金庫用意など、さまざまな業務を請け負うことがあります。これらの行為は終活アドバイザーではなく、国家資格である行政書士であるからこそ行える業務です。

私たち行政書士が、終活アドバイザーの資格を取得すれば、よりきめ細かな顧客への対応ができるでしょうし、さまざまな終活へのニーズも受け止めて既存の業務ができるのではないかと思います。

 

私が思うに、終活アドバイザーは、終活は面倒くさいとか難しいとかいう概念をうまく払しょくする役割ではないかと思います。

終活に関するネガティブな概念を払しょくできなければ、終活そのものが始まりませんから、その点においては行政書士よりも終活アドバイザーの方がより専門的な対応ができるのだと考えます。

4 終活と向き合う人の心のケアも役割の一つ

終活アドバイザーの大事な役割には「心のケア」もあります。

この点において、私たち行政書士は少々能力が不足しているのかもしれません。

終活をしようとされている方の、胸の内をしっかりと理解しようとする姿勢がまだまだ足りないのかもしれません。

終活をしようとしている人には、それぞれの事情があります。

 

  • 誰も身寄りがいないので自分が元気なうちに身辺整理をしておく
  • 子どもたちがけんかをしないようにあらかじめ財産分与の割合などを決めておく
  • 主人が病気になり動けなくなったことで、この先の人生が急に不安になった

 

など、終活はどちらかと言えばネガティブなきっかけで行おうとする人も多いのです。

本当はこんなことはしたくない気持ち、現実の財産を見て悲しくなる気持ち、思い入れのあるマイホームを処分せざるを得ない悲しみ、これらの気持ちに寄り添いながらも、終活は現実のこととして進めていかねばならないのです。

 

この時、終活カウンセラーに求められているのが「心のケア」です。

辛い気持ち、寂しい気持ち、さまざまなネガティブな気持ちを受け止め、また胸の内に秘めているネガティブな思いをうまく吐き出させてあげることが必要なのです。

 

終活はいわば「人生の引き際」を自分で実行するようなものです。本当であれば、子どもや親族がいるので、相談したりすることもできるはずのことを、自分自身が段取りしなくてはならない、このことが一番辛いのです。

頼りになる肉親がいない悲しみすら、背負ってあげられる覚悟があるか。終活カウンセラーの役割というのは、今後ますます重要になってくるような気がします。

5 独立開業は現状では難しい

終活カウンセラーで「独立開業」は実際のところ、難しいのでしょうか。

Webを確認してみましたが、終活カウンセラーの専業で独立開業している人は見当たりませんでした。

では、逆にこれらの資格をお持ちの人は、どのような業種で活躍しているのか、調べてみました。

 

  • 葬儀業界
  • 墓石業界
  • 宗教関係者
  • NPO法人
  • 司法書士(行政書士)事務所

 

葬儀業界や墓石業界には、終活関連の資格取得者がいるのも一理ありますね。

ユニークなのは、実際にお寺のご住職をされている人が資格をお持ちになっていることをアピールしていたことです。確かに、人が亡くなって最後にお世話になるのは宗教関係者ですから、自分が亡くなる時のことを見越してみれば、頼りやすいのかもしれません。

最近では、終活をサポートする目的でNPO法人が作られる場合も多くなりましたので、当然法人の関係者が資格を持っているケースも増えています。

 

そして、司法書士や行政書士事務所の関係者が資格を持つことも増えています。

我々の業界でも、終活の相談は年々増加しています。それを視野に入れると「終活カウンセラー」などの専門家がいることで、仕事を請け負いやすくなるのは事実です。

このように、既存の団体などが有資格者の存在を本業においてアピールしていることは多いのですが、この資格だけを専業にして活動することはまだまだ難しいようです。

6 まとめ

終活アドバイザーは、今後ますますニーズがある資格だと思います。

家族の単位が核家族となりつつある時代、その子どもたちが結婚をすることなく独身のまま一生を終える「おひとりさま」のケースも徐々に増えてきました。

 

今後、さまざまな家族の形が生まれる時代となり、自分の人生の終わりをある程度定め、第三者にその処理を依頼することが当たり前の時代になるのかもしれません。

そんな時代だからこそ、終活アドバイザーなどの専門家の存在は必要不可欠になるでしょう。

 

昭和の時代は、亡くなった後のことを託せる家族や親族もたくさんいましたが、令和の時代にはそれが難しくなっているのは事実です。

そんな時代だからこそ、専門家の存在がますます必要になっています。特に、終活カウンセラーなどの専門的な知識は、多くの人々の終活を支援するために欠かせなくなるでしょう。

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