2020-02-02

仏壇の処分方法とは?|処分の基礎知識や離檀料などよくある相談を解説

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仏壇の処分方法とは?|処分の基礎知識や離檀料などよくある相談を解説

この記事の目次

相続の一環で、さまざまなものを引き継ぐことも多くなりました。

両親が住んでいた実家を相続することもありますが、その実家には家財道具なども一緒に残されていることもあり、相続後に片付けなどが大変なようです。

また、当面人が住む予定がないために、空き家には不要な物を置いたままにしがちですが、中には処分するにも処分をためらうものも残される場合があります。

特に、残したままにしてしまいがちなのが仏壇です。

仏様だけに、放置すると罰が当たるとは思っていても、今のマイホームには置き場がないし、かといって捨てるわけにもいかないのだろうと、空き家に放置されがちな仏壇。

では実際のところ、仏壇の扱いはどのようにするのがよいのでしょうか。

1 仏壇は処分しても問題ない

まず、仏壇は処分しても問題はありません。

仏壇の処分の方法については、次の章で詳しくご紹介しますが、処分することそのものの行為は否定されるものではありません。

それでも「罰が当たるのかもしれない」などと気にしてしまう人もいるでしょう。

私の知り合いのご住職にお尋ねしてみますと、あくまでご先祖様などの仏様を粗末にするようなことは寂しいことではあるが、仏壇に仏様が宿っているというよりは、遺影や位牌の方をまず大事にしてもらう方がよいとのこと。

仏壇は、遺影や位牌を大事にするために購入した専用の置き場(=安置場所)と考えてもらって構わないとのことでした。

ただし、宗教の宗派や宗教者の考え方は多少違いがあるので、それが一般常識とまでは断言できないとのこと。

ひょっとすると「処分」と言う言葉がお気に召さない方々もいるかもしれませんね。

ちなみに、処分することは問題はありませんが、処分の方法などは間違った方法で行うとトラブルの原因になるので、次の章の内容をぜひ参考になさってください。

2 空き家の仏壇を処分する方法

仏壇と言っても、考えてみれば木製の家具です。

木製の家具と考えれば、自治体の分別に従って解体するなどすれば、粗大ゴミとして捨てることも可能です。

処分は恐れ多いと考える前に、迷惑をかけないように処分しようと考えてみると、意外に処分の方法は多いものです。

では、実際に考えられる仏壇の処分の方法をご紹介しましょう。

 

〇自力で解体して粗大ゴミに出す

自力で仏壇を解体し、木くずとして自治体にゴミ出しすることは不可能ではありません。

例えば、分解するために必要な道具を持っていたり、家具を解体できる技術や知識を持っていればこの方法は可能でしょう。

問題は、解体後の木くずを粗大ゴミで出すときの運搬手段と受け入れ先の有無です。

木くずはあくまでも仏壇ですから、そんなに大量にはなりません。軽トラック1台あれば木くずのすべてを運搬することができるでしょう。

後は、粗大ゴミとしての取り扱いがあるかどうかです。自治体によっては、粗大ゴミの収集方法や収集料金が異なるので、処分する前にはあらかじめ自治体のゴミ担当課に問い合わせましょう。

あと、粗大ゴミとして引き取ってもらうことができるならば、解体が必要かどうかも確認しましょう。

仏壇を解体しないまま回収してくれれば、解体の手間が省けるのでそちらの方法の方がよいはずです。

もし、自治体の粗大ゴミとして回収してもらえない場合は、民間業者に持ち込んで引き取ってもらうしかありませんが、その場合もあらかじめ引き取りが可能を確認しましょう。

 

〇仏壇店に引き取ってもらう

仏壇を売っている仏壇店や仏具店では、古い仏壇を引き取るサービスを行っているところもあります。

仏壇店に依頼すると、仏壇1つにつき5万円程度で処分してくれます。

あと、仏壇店ならではのサービスとして、仏壇に祭っていた魂を抜くと言う「御魂抜き」などの供養祭を行ってくれることです。

宗教者によるお炊き上げなどが行われるので心情的にはすっきりと仏壇を処分することが可能です。

仏壇店に処分を依頼すると、まず仏壇本体の処分費と一緒に供養祭の費用を請求されます。

この時の供養祭は、仏壇店と関わりのある寺院の住職等が行うことが多く、自分たちが信心している宗派などを指定して行うことはできません。

私も、檀家として付き合いのある住職に、終活で相談に乗った方の古い仏壇の供養を依頼したことがあるのですが、宗派を問わず御魂抜きの対応をしてくれました。

どうしても供養に対してこだわりがある場合は、供養だけを自分たちで行った後に、引き取りだけを仏壇店に依頼することも可能です。

 

〇寺院に依頼する

仏壇の処分そのものを寺院に依頼することも可能です。

その場合、仏壇店に処分を依頼するのと同様にお布施+処分費を請求されることになります。

さすがに寺院に「見積もりをください」と言っても出てくるわけがないので、結果的には住職などが明示する費用で処分を依頼することになります。

現実的には、供養のためのお布施として5万円程度、それから寺院の提携する仏壇店に支払う外注処分費が加わります。

外注になる分、処分費は仏壇店に直接頼むよりも高い金額になる可能性があります。

もちろん、どこの寺院でも仏壇の処分に対応しているわけではありません。檀家数が多く、さまざまなサービスを提供している寺院であれば対応してもらいやすいでしょう。

 

〇廃品回収業者に処分してもらう

廃品回収業者に処分費を支払えば、仏壇であっても木くずとして処分してもらうこともできます。

処分費用は、仏壇の大きさによって異なります。大人1人で担げる程度のほどの仏壇であれば2万円程度、

複数名で持たないと運び出せない大き目の仏壇であれば、5万円程度がそれぞれ相場となっているようです。

なお、廃品回収業者は供養のことまでは面倒は見てくれません。御魂抜きなどが気になる場合は、まず自分で供養を済ませた仏壇の処分を依頼することが必須です。

供養にはこだわらずに処分を依頼することもできますが、自身の心情がどうあるかで判断することになります。

ちなみに、廃品回収業者は、供養の有無に関わらず処分を引き受けてくれる業者が大半です。

 

〇リサイクル業者に買い取ってもらう

ユーズド仏壇を他人が購入して再び使用する「リサイクル」も行われるようになりました。

他人の魂が入っていた仏壇を、再び使うなんてと思う人もいるでしょうが、仏壇にかけるお金を少しでも抑えたいという人も増えている時代ですから、

リサイクル業者も買取に応じるケースが増えているのも事実なのです。

例えば、金箔を施した仏壇の場合は美術品としても一定の価値が見込めるので、1万円程度で買い取ってくれる場合もあるようです。

また、特定の宗派によっては、信徒間で仏壇のリユースを推奨しているところもあるようです。処分する前に、相談できる関係者がいればあらかじめ相談してみるのもよいでしょう。

 

3 仏壇の処分で生じる他の問題

仏壇の処分に関連して、他の問題が生じることもあります。

例えば寺院との関係、仏壇の中に納められている位牌や遺骨の処分など、仏壇の処分だけを考えていればよかったはずが、他の問題にも翻弄されることもあります。

ここでは、よくありがちな他の問題について、その対処法をご紹介します。

 

○遺骨や位牌の処分

仏壇の中にある者と言えば、位牌と遺骨が考えられます。

位牌は、仏壇の処分と一緒に対応してくれるケースも多いのですが、問題は遺骨です。

なぜ仏壇に遺骨があるの?と思うかもしれませんが、故人の遺骨を分ける「分骨」をして、1つはお墓へ、1つは自宅へなどと埋葬する人も実際に存在します。

もし遺骨が見つかった場合、家庭ごみとして処分することは「墓地埋葬等に関する法律」という国の法律に違反するので、見つかった時には罰せられる場合もあります。

遺骨が見つかった場合は、まず自分が管理しているお墓に納めるか、付き合いのある寺院に相談するより方法はありません。

ちなみに先ほどの法律によると、遺骨は認められた墓地や納骨堂に宗教的かつ衛生的に配慮された形で保管されることが義務付けられています。

自宅に置いたままにするのは現状ではグレーゾーンと考えられます。

 

○寺院との関係

仏壇が無くなるということは、供養を行う人が減るという意味を持ちます。

昔は「檀家」などという言葉が当たり前のように聞かれましたが、今は寺院と関わりを持っている人の方が少ないかもしれません。

もし、寺院との関係を終えようとした場合、寺院としては檀家が減ることを避けたいので、「離檀料」などの名目でお金を請求してくるケースもあります。

離檀料は、いわば「寺院との手切れ金」です。その金額は寺院によって差がありますが、寺院によっては数百万円の離檀料を請求する寺院もあり、消費生活センターなどへの相談する人も多くなっています。

そもそも離檀料と言う考え方は法律にもなく、寺院の一方的な都合で作られた理由にすぎません。

 

○親族との関係

親族にはさまざまな考え方をする人も多いので、「本家の息子が実家の仏壇を処分した!」などと親族間でトラブルになる場合があります。

こちらからすれば、実家の仏壇を処分しようが勝手です。ですが、古い世代になればなるほど、跡取り息子が故郷を捨てたなどと、さまざまな意見を押し付けてきます。

口うるさい親族に限って、自分自身が子どもたちと疎遠であるなどして、その不満を別の家にぶつけている一面もあります。

とは言いつつも、絶縁するというわけにはいきませんから、現実的にはひっそりと仏壇の処分をする以外に方法はないのかもしれません。

4 まとめ

実際、仏壇は処分してもいいものかどうか悩むところです。

心情的に仏様をほったらかしにしていることが忍びないでしょうから、粗末に扱うよりは丁重に供養して処分する方がよいだろうと考えるのは、だれしも同じことです。

まず、仏壇そのものもですが、その中で供養されている仏様のことを第一に考えてみましょう。そうすれば処分についても結論が出やすいかもしれません。

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