2020-05-05
88歳(米寿)のお祝いは何をする?温泉やお食事会で気をつけること・喜ばれるメニュー
この記事の目次
88歳の長寿のお祝いを米寿といいます。
88歳って何だか縁起がいい数字ですよね。
それもそのはず、漢字で書くと八十八、末広がりの八が2つもあるのですもの。
人が88歳まで生きて来たっていうことは大変長い道のりだったでしょう。
そんな米寿をお祝いするとしたらどんなお祝いがいいのでしょう。
この記事では、88歳になったお祝い米寿を「温泉で祝う」と「食事で祝う」際の注意点を解説してみました。
ぜひ、ご覧くださいね!
米寿は何歳?長寿を祝う習慣について
米寿とは、「べいじゅ」と読み、88歳のことを指します。
60歳の還暦をはじめとし、切りの良い数字に特別な名前がつけられています。なんと240歳まで名前がついているのですから驚きですよね。
この習慣は中国から伝わったものですが、日本独自の呼び方も混ざっています。
年齢 | 呼び名 | 読み方 |
60歳 | 還暦 | かんれき |
70歳 | 古希 | こき |
77歳 | 喜寿 | きじゅ |
80歳 | 傘寿 | さんじゅ |
81歳 | 半寿 | はんじゅ |
88歳 | 米寿 | べいじゅ |
90歳 | 卒寿 | そつじゅ |
99歳 | 白寿 | はくじゅ |
100歳 | 百寿/紀寿 | ひゃくじゅ・ももじゅ/きじゅ |
108歳 | 茶寿/不枠 | ちゃじゅ/ふわく |
111歳 | 皇寿/川寿 | こうじゅ/せんじゅ |
119歳 | 頑寿 | がんじゅ |
120歳 | 大還暦/昔寿 | だいかんれき/せきじゅ |
250歳 | 天寿 | てんじゅ |
長寿を祝う習慣
今でこそ「人生100年時代」などと言われていますが昔は「人生50年時代」と言われていたのです。
戦争があり、医学も進歩していなかったため50歳前後で亡くなってしまう人が多かったのでしょう。
現代の半分の寿命だと言われていたのですね。
そう考えると、還暦の年齢60歳は50歳を超えた貴重な年齢でもあったことから長寿はめでたいとされお祝いするようになったようです。
そして、還暦を超える年齢の節目に呼称をつけて長寿を祝う風習が広まったと言われています。
米寿の由来
米寿の「米」を分解し上の部分を逆さにすれば「八」。
その「八」と「十」と「八」になり八十八歳に読めますよね。
そのため、88歳のことを「米寿」と呼ぶようになったのです。由来をおさえてしまうと覚えやすいですね。
また、これと同じ原理で米には88人の神様がいるという言い伝えもあるようです。
子供の頃「米粒には88人の神様がいるから、お米を残したらバチがあたるよ!」などと怒られた人もいるのではないしょうか。
なぜ、「寿」がつくの?
「寿」は一般的には「ことぶき」と読みますよね。
長寿のお祝いを「賀寿」とも言います。
また、「寿賀」とも呼び、長生きを寿ぐ(ことほぐ)という意味があることから長生きのお祝いに使われるようになったようです。
米寿と喜寿の間違いに注意!
若い人からみると、米寿も喜寿も同じでどこが違うのか分からないという人もいるのでは?
正直なところ、筆者も「還暦」「古希」ぐらいしか知りませんでした。
しかも、長寿のお祝いに「寿」がついているものが存在していることも全然知らなかったのです。
米寿は88歳、喜寿は77歳のお祝いです。
両方ともゾロ目なので勘違いしてしまいませんか?
そしてやはり、還暦などの長寿祝いから比べると知名度が低いためゾロ目の年齢祝いとして米寿なのか喜寿なのか分からなくなってしまうようです。
でも、米寿の由来など漢字の成り立ちを覚えておくと間違いも防げるようですね。
喜寿の漢字の由来は?
長寿を祝うようになったのは中国がルーツだと言われています。
それが、一般的に知られている還暦や古希。
一方、喜寿や米寿などの「寿」がつくお祝いは室町時代の日本が発祥でした。
そのため、日本の漢字が使われていることが多いのです。
喜寿の由来も、「喜」という漢字を草書体にしたものとされています。
「喜」を草書体にすると「㐂」になり、「喜」という字の喜ぶと同じ意味。
この「㐂」をもっと崩すと七十七に見えることから喜寿のお祝いに使われるようになったのだとか。
米寿 → 米 →八十八 → 88歳
どちらにせよ、とても目出度い漢字のようです。
今年2020年に米寿を迎える年齢は?
今年、米寿をお迎えになる方は
数え年だと1933年(昭和8年)生まれの酉年(とりどし)の方で87歳。
満年齢だと1932年(昭和7年)生まれの申年(さるどし)の方で88歳。
また、長寿祝いの時期は地域や地方によって異なることがあります。
お祝いをする際は、長寿者の住まわれる土地の風習を確かめておくと安心ですね。
88歳の方のお祝いは何が良い?
88歳の米寿の方にはどんなお祝いが喜んでもらえるのでしょう。
なにしろ日本人の平均寿命を超えた長寿者です。
お祝いをするのは良いことですが、長寿者だということを念頭に入れてお祝いをしたいものです。
お食事でお祝い
ちょっと特別感を出したお祝いということで米寿祝いに「料亭」や「割烹」を利用する人もいるようです。
かなり美味しいお食事がいただけそうですよね。
そこで考えてしまうのは高齢者が好きな料理。
高齢者には薄味がおすすめ?
一般的に、高齢者の料理というと薄味をイメージしてしまいますが実際はどうなのでしょう。
身体の健康のことを考えれば本当は薄味が良いのですが、たまに美味しいものを食べに行くときぐらいは他の家族と同じ味付けでも大丈夫なのでは?
(※塩分を控えるように言われている持病がある方は医師に相談しましょう。)
温泉でお祝い
お年寄りは温泉が大好き。
温泉に入ると「極楽、極楽~」なんて言いますよね。
米寿のお祝いは思いきって家族で温泉旅行するのもいいかもしれません。
最近では、温泉もバリアフリーされている所もあるようです。
長寿者が温泉に入る際の注意事項
そうは言え、やっぱり長寿のおじいちゃん、おばあちゃんが温泉に入る際は注意していただきたいことがあります。
1.ホテルや旅館を利用する場合、客室から風呂までの距離を確認
2.高齢者は熱いお湯を好みますが心臓発作の危険があるのでぬるめのお湯で心臓から遠い手足、肩にかけて「かけ湯」をしてもらう
3.外気温との差が激しいと急激な血圧の上昇があるため、脱衣所で体を温めてから入る
4.湯船に浸かる際も、いきなり入らずゆっくりと入り座る
5.長寿者が1人で入浴するのは避ける
6.入浴中は休憩をとり、水分補給もこまめにする
7.風呂は足元が滑りやすいので十分注意する
8.湯船の水深や段差にも注意
9.湯あたりしないように長風呂に気をつける
と、注意事項がたくさんあり不安に感じてしまいますが、せっかくお祝いに温泉に行くのですから部屋風呂なんてつまらないですよね。
そのような場合は、ホテルや旅館によっては貸し切り風呂にできる所もあるようです。
詳しくはご利用になるホテルや旅館でお確かめくださいね。
米寿を食事でお祝い!高齢者の方にウケが良い料理10選
皆さんは高齢者が好きな料理というと和食でさっぱりしたものをイメージすると思いますが近年の高齢者はそんなことないようですよ。
10. カレーライス
日本中の人が大好きなカレーライスは高齢者だって大好き!
うちのお祖母ちゃんもカレーライスが大好きでした。
でも、普通に売られているカレーのルウでは脂っこいのでカレー粉で調整していたようです。
そして、中の具にはお肉の代わりに魚肉ソーセージが入っているのが特徴でしたね。
おそらく戦後の何もないときの名残なのでしょう、忘れられない味です。
9. 野菜たっぷりの煮もの
お祖母ちゃんの忘れられない味に野菜がたっぷりの煮ものがあります。
割と醤油の味が濃いめの甘辛い味。
なぜか煮干がそのまま入っていたのです。
煮干で出しを取ってそのまま入れていたのでしょうか...。
でも、ダイコンやニンジンに出し汁がたっぷり含まれていて美味しかった~。
8. 小豆粥(あずきがゆ)
これもお祖母ちゃん独特の味。
戦中、戦後と生き抜いてきたお祖母ちゃんはなかなか手に入らなかった小豆が大好き。
グツグツ煮えた小豆粥はお祖母ちゃんにとって最高の料理だったようです。
7. お赤飯
小豆粥とならんで好きな料理はやっぱり小豆を使ったお赤飯。
これといったお祝い事ではなくても作っていましたね。
しかも、ちゃっちゃっと作ってしまうからすごい!
6. 餅
お餅も大好きな長寿者。
ただ、喉に詰まらせてしまう心配があります。
最近では、薄くスライスされたお餅も売っているので高齢者にはおすすめ。
義歯の方は入れ歯についてしまうので気をつけて食べていただきましょう。
5. お漬物
もう、お祖母ちゃんといえばお漬物です。
うちのお祖母ちゃんもよく、白菜の漬物を漬けて食べていました。
昔は、ご近所の人を呼んでお漬物とお茶でおしゃべりをしていたものです。
また、そんな食生活が食物繊維をたくさん摂ることになり便秘の人も少なかったようですよ。
4. 魚の煮つけ
魚の煮つけ、美味しいですよね。
うちのお祖母ちゃんは特に魚の「アラ」の煮つけが好きでしたし得意でした。
「アラ」とは、魚の身をおろして残った頭や骨の部分。
骨からいい出しがでるため、通にはたまらない味です。
3. お味噌汁
お味噌汁もお祖母ちゃんの忘れられない味です。
お祖母ちゃんの家に行くと、いつでもお味噌汁がありました。
そして「○○ちゃん、お味噌汁食べていきなさい」と、お味噌汁に卵を割って食べさせてくれたものです。
魚のアラが入ったお味噌汁もありました。
やっぱり、日本人にはお味噌汁は欠かせない料理ですね。
2. お刺身
高齢者の大好きな料理にお刺身があります。
身が柔らかくて歯が悪い方でも食べやすいですよね。
生ものということで食中毒などに気をつけたいメニューになりますが、新鮮なものを選んで食べていただきたいですよね。
お魚なので栄養効果も抜群です。
1. お寿司
お祝いごと感もしっかり出て、彩も良く美味しいお寿司。
最近ではお子さんも、お肉よりお寿司人気が高いようです。
そういう意味では、家族で米寿祝いをする食事にはお寿司が喜ばれるのではないでしょうか。
要注意!高齢者が苦手な料理
ここまで見てきてお肉料理がないことに気がついた方もいるのでは?
やはり、高齢ということであまり硬い料理や脂っこい肉料理は苦手な方も多いようですが、中にはハンバーグやステーキが大好きという方もおられるようです。
あくまでもお祝いしたい相手の好みを確認することが大切ですが、ここでは高齢者が苦手な傾向にある料理を事前にチェックしてみましょう。
硬い野菜
お漬物が好きでもある高齢者ですが、沢庵のようなあまり硬いお漬物は苦手。
また、生野菜の硬いものも食べにくいようです。
サラダなどに入れるキュウリやセロリ、ニンジンはなるべく細かくしましょう。
口の中でまとまりにくいもの
咀嚼機能(そしゃくきのう)が衰えている高齢者は口のなかで食べ物が上手くまとめられなきなっています。
例えば、ひき肉のそぼろや粉ふきいもなどは口の中でバラバラになってしまい飲み込めなくなるようです。
繊維が残るもの
ゴボウやフキなどが好きな高齢者はたくさんいますが、繊維が残るため上手く飲み込めません。
調理の際に、繊維に逆らって切るようにしましょう。
口や喉(のど)に張り付くもの
海苔やワカメ、お餅などは口や喉に張り付いてしまい窒息(ちっそく)の危険があります。
やはり、できるだけ小さく切ってあげるようにしましょう。
高齢者の食べ物については下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね!
【関連リンク】高齢者の食事メニューで1番の栄養とは?宅配弁当業者ベスト5も厳選!
米寿のお祝いで食事を用意する際は気をつけなくてはならないことがたくさんありますね。
高齢者は食べられる種類も量も限られてくるため身体機能がさらに低下してきてしまいます。
米寿のお祝いだからこそ、米寿者本人の大好きなお料理を安心して召し上がっていただきたいですね。
まとめ
今日は、88歳の方の米寿を「温泉で祝う」、「食事で祝う」について解説してみました。
いずれにせよ88歳といえば、かなりの高齢であることから様々な注意が必要。
ですが、米寿のご本人が望むなら叶えてあげたいものです。
そしてまた、今度のお祝いまで元気に過ごしてもらいたいですよね!