2020-05-05

「90歳のお祝い」は「敬老の日」?「老人施設のお祝い」もまとめて解説

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「90歳のお祝い」は「敬老の日」?「老人施設のお祝い」もまとめて解説

この記事の目次

皆さんのご家庭では長寿の方はいますか?

最近では核家族化が進み、高齢者のいる世帯は少なくなってきているようです。

それでも、お正月や敬老の日などには長寿の方とお祝いすることもあるのではないでしょうか。

長寿の方のお祝いには、お正月や敬老の日などに合わせてしていただきたい賀寿もあります。

また、介護施設等で長寿のお祝いをするケースもあるでしょう。

そこでこの記事では、「敬老の日」や「90歳のお祝い」「介護施設での長寿祝い」など盛りだくさんで高齢者のお祝いを解説してみたいと思います。

ぜひ、ご覧くださいね!

高齢者のお祝い

日本では高齢者のお祝いとして「敬老の日」があるのは皆さんご存知ですよね。

「敬老の日」も高齢者に対して日頃の感謝をお祝いする行事で祝日にも当たります。

敬老って何歳から?

日本では高齢者の位置づけを65歳にしているようです。

敬老という意味は老人を敬うこととありますが、特に年齢が決まっているわけではありません。

敬老の日を何歳の高齢者からお祝いするかは人それぞれとなります。

高齢者の定義

高齢者を敬い、お祝いをすることはとても良いことですが、あんまり早く高齢者と言われるのも気が引けますよね。

よく聞く話では、「電車やバスで席を譲られるのは嬉しいけど、そんな年に見えるのかな~」なんて。

世界保健機関(WHO)では、高齢者の年齢を次のように定義しています。

65歳以上の65~74歳⇒(前期高齢者)

75~84歳⇒後期高齢者⇒(後期高齢者)

85歳以上⇒(末期高齢者)

なんだか、末期っていう表現は嫌な感じがするのは私だけでしょうか...。

敬老の日のお祝いは何をするの?

敬老の日のお祝いは、ご家庭でお祖父ちゃん(おじいちゃん)やお祖母ちゃん(おばあちゃん)、お父さんやお母さんの日頃のご苦労を労って(ねぎらって)ご馳走を食べたり、贈り物をしたりします。

「敬老の日」は「老人の日」?

以前は、「敬老の日」は9月15日でした。

元々は、1951年に全国社会福祉協議会が「としよりの日」を制定したのが始まりだとされています。

その後、老人福祉法の制定で「老人の日」と改称、1996年には「敬老の日」として国民の休日となったのです。

祝日法改正による変更

その「敬老の日」がいわゆるハッピーマンデー法とも言われる祝日法改正によって、2003年の「敬老の日」が9月の第三月曜日に変更となったのです。

老人福祉法による改正

その「敬老の日」が老人福祉法の改正によって9月15日は「老人の日」に、そして9月15日~21日は「老人週間」となりました。

何だかとてもややこしい変更やら改正があるようですが、「敬老の日」は9月の第3月曜日で休日、「老人の日」は9月15日と覚えておけば間違いないようですね。

賀寿とは

日本には「敬老の日」や「老人の日」とは違う形で長寿のお祝いをする儀礼があります。

それが、賀寿

日本では古くからおこなわれている風習の1つです。

「敬老の日」や「老人の日」は高齢の方、皆さんに対するお祝いですが賀寿のお祝いは年齢が決められているのが特徴。

賀寿の種類

賀寿にはたくさんの種類があり、60歳の還暦から100歳の百寿、また、100歳を超えた年齢までお祝いがあります。

賀寿の種類については下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね!

【関連記事リンク】傘寿(さんじゅ)は何歳?

90歳のお祝い卒寿(そつじゅ)

そして、今日のテーマである90歳の年齢をお祝いする賀寿は卒寿と言います。

90歳と言えば、かなりの長寿ですよね。

そんな90歳の方に対して、ご家族やご親戚、お友達などが日頃の感謝の気持ちを込めてお祝いするのが卒寿になります。

卒寿の由来

90歳の長寿のお祝い「卒寿」にはどんな由来があるのでしょう。

卒寿の「卒」という字を略すると「卆」になります。

「卆」を分解すると、あれ不思議、九十に!

そして、「寿」という字は「ことぶき」とも読みお祝いや目出度いこと祝うこととあります。

だから、九十歳を祝う儀礼が「卒寿」なのですね!

卒寿のお祝いはいつ?

「敬老の日」のお祝いは日にちが決まっているようですが、卒寿のお祝いはいつするのでしょう。

卒寿の年齢の基準として、まず、考えられるのが卒寿の年齢になった日。

つまり、お誕生日ですね。

しかし、卒寿の日のような賀寿のお祝い年齢には数え年で年齢をいう方や満年齢で年齢をいう方がいるようです。

今年卒寿を迎える方

【満年齢1930年(昭和5年)】

【数え年1931年(昭和6年)】

数え年や満年齢については下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね!

【関連記事リンク】卒寿は何歳のお祝い?卒寿の由来や色を海外の長寿祝いと合わせて解説!

以前は、長寿のお祝いを数え年でおこなわれることが多いようでしたが最近ではあまり数え年の年齢の数え方に馴染みがないため満年齢でお祝いすることが一般的になっているようです。

誕生日にお祝いするの?

卒寿のお祝いをいつするか悩むところですが、別にいつすると言った決まりはありません。

お誕生日と卒寿祝いを兼ねてでもOK!

また、お正月や、それこそ「敬老の日」におこなうのもアリです。

お祝いに参加されるご家族やご親戚、ご友人などの集まりやすい日に催せるといいですね。

ただ、卒寿の方はかなりのご高齢であることから、体調が心配されます。

長寿者の体調に配慮

卒寿のお祝いを催す日に決まりはありませんが、卒寿の当のご本人が高齢であるためお祝いの当日に体調を崩してしまうことも考慮しておかなくてはなりません。

お祝いをおこなう日は、寒い冬や暑い夏はなるべく避けた気候の良い春や秋の日中が良いのではないでしょうか。

お祝いは何をすればいいの?

以前は、長寿祝いは長寿者ご本人やご家族の方が主催することが多かったようですが、最近ではそのようなこだわりがなく、お子さんやお孫さんなど同居されている家族や老人ホームのお仲間などで祝うことが増えているようです。

家族で食事会が最適

90歳の年齢と言えば、身体機能の低下から外食が難しい方もいるでしょう。

そのような場合は、家族でいつもより少しだけご馳走を食べたり、いつもより少しだけお酒を飲んでお祝いをするのも楽しい思い出になります。

鶴

老人施設でおこなう長寿祝いのポイント

それでは、長寿の方がたくさん生活している介護施設や老人ホームでのお祝いはどのようにおこなわれているのでしょう。

老人ホームのスタッフが若い年代だと長寿祝いについて詳しく知らない人も多いため、どのように祝ったらいいか分からないことも多いようです。

ここでは、介護施設でお祝いをおこなうポイントを紹介していきます。

ポイント1.いつもと違う雰囲気づくり

卒寿などの長寿祝いをするには、いつもとは違った雰囲気、いつもとは違うムードを演出することが必要です。

どんなことかというと、一般のご家庭でも長寿祝いでやっていること。

それは、「特別感」を出すということ。

卒寿の方に対して「今日はあなたのお祝いだから」と感じてもらうことがポイントです。

ポイント2.ホールに飾り付けをする

施設や老人ホームで皆さんがレクリエーション活動をするホールだけでも飾り付けをすればいつもとは違う雰囲気になります。

最近では、パーティー用品も100均で売られていたりネットで購入することもできます。

1度買っておいて保存しておけば数年は使えるのではないでしょうか。

ポイント3.音楽で演出

日頃、ホールで利用者さん達が歌ったりゲームを楽しむ時間もあることかと思いますが、長寿祝いでは特別感が出る音楽をかけてみることをおすすめします。

たとえば、長寿者の若いころ流行った曲や思い出の曲。

特別、CDなどを用意しなくてもインターネット(YouTube等)で聞けるようです。

卒寿の方はじめ、昭和の流行歌がお好きな方皆さんに喜んでいただけるでしょう。

もちろん、童謡やクラシックもOK!

ポイント4.長寿祝いの日を決める

老人ホームなど、高齢者がたくさん生活している場所での長寿祝いはあらかじめ長寿祝いの日を設けておくと一石二鳥ではありませんか?

そうすることで、その年の還暦の方、傘寿の方、米寿の方、卒寿の方などを皆でお祝いすることができます。

ちゃんちゃんこの色も赤あり、白あり、黄色あり、紫ありで彩りも鮮やかになり特別感満載!

施設で暮らすほかの高齢者にも喜んでいただける楽しいお祝いに。

ポイント5.家族の方に協力してもらう

長寿の祝いをする際に、ご家族がいる方であれば協力をお願いしましょう。

日頃、なかなか会う機会もないため、家族からお祝いのメッセージやお祝いの贈り物が届けば長寿者も感激するでしょうし、ほかの利用者さんも感動してくれるはずです。

その際は、施設長やご家族の了承を得ることも忘れずに。

ポイント6.ほかの利用者さんにも協力を得る

卒寿のお祝いや他の長寿をお祝いする方を除いたほかの利用者さんにも協力してもらいます。

「〇月〇日は○○さんの卒寿のお祝いをするから何か素敵な言葉をかけてあげてね」や「折り紙で鶴を折ってプレゼントしましょうね」などとお願いしておきます。

きっと、その言葉や折り紙をもらった卒寿の方はビックリ!

サプライズでお祝されて嬉しくないはずありません。

ポイント7.思い出に残る工夫

思い出に残る工夫とはお金をかけなくてもできます。

たとえば、写真に撮ってプチアルバムをプレゼントしたり、動画に撮って保存することもできます。

また、皆さんが折ってくれた折り紙の作品を1つにまとめてプレゼントしたり、似顔絵や塗り絵でも良いでしょう。

卒寿者やほかの長寿者が思い出に残る逸品をプレゼントできると良いですね。

ポイント8.お天気が良ければガーデンパーティー

長寿のお祝いは気候の良い季節がおすすめです。

そんな気候の良い季節でお天気の良い日にはお庭でガーデンパーティーをしませんか?

パーティーと言っても予算の関係で贅沢はできませんよね。

普段のお食事に一工夫しましょう。

たとえば、食事を盛り付ける器に飾りを乗せて華やかに見せることもできます。

お茶も紅茶にして器も変えればグッとおしゃれな雰囲気に。

そして、できれば、長寿者にはお花を一輪添えてあげたいですね。

きっと、卒寿の方やほかの長寿者もまた来年の長寿祝いまで頑張ろう!という気持ちになっていただけるのではないでしょうか。

まとめ

今日は、高齢者のお祝いを「敬老の日」や「賀寿の祝い」、「90歳の卒寿祝い」「老人施設の長寿祝い」などと盛りだくさんで進めてきました。

日本には高齢者を祝う習慣がたくさんあることに安心もしましたが、一方、このようなお祝いがあることを知らない方もたくさんいるようです。

今、私たちが生活できるのは現在長寿になられた方たちが一生懸命、日本を支えてくれたおかげでもあります。

ご家族に長寿の方がいなくても、常日頃から高齢者を敬い感謝する気持ちを大切にしていきましょう!

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